ドラマ30『家族善哉』(40回) 放送終了


後藤礼子役 千堂あきほさんインタビュー









咲子の親友で多喜井高校の保健室の先生・後藤礼子を演じる千堂あきほさん。咲子と芙美子とはまた違って、先生という仕事まっしぐらの礼子ですが、その礼子にも転機が!?
演じる千堂さんにお話を伺いました。

―ドラマは久しぶりの出演だとお伺いしました。
10年ぶりのドラマで、しかも昼ドラマは始めてですね。今回のドラマでは演っていて心の中にあったかいものが生まれて、物を作るのは楽しいな、と改めて思いました。

―今回は保健室の先生という役どころですが。
咲子や芙美子と親友だという設定なのに、ひたすら保健室にいる役で、ほとんど他のシーンがなかったんですよ(笑)。私自身は学生時代にあまり保健室の印象はなくて、怪我をした時に手当てをしてもらうところというイメージ。今はずいぶん変わっているんですね。このドラマでは保健室が生徒の憩いの場や相談所になっていて、保健の先生っていうのもいいよな〜って思いましたね。

―白衣がお似合いですね。
よく言われるですよ〜(笑)。眼鏡をかけたお堅い感じの女、デキル女、弁護士とか医者とか国家試験に受かりそうな役がハマリ役だって言われて…憧れとか想像を駆使して演じてますけど、私自身はどっちかっていうと体育の先生とかやっているタイプですね。

―礼子と千堂さんご自身は似ているところがありますか?
3分の1くらいは同じようなところがあるかな?3分の2は別人ですね。私自身は人と接するのは好きだし、面倒見もいいし、気質としては似ているかも知れません。ただ、仕事をバリバリする仕事タイプではないかな。礼子みたいな強さはないかも知れないですね。礼子は自分の強さを人にもアピールするし、何でも言えるタイプですけど、私はどちらかというと人に言わず、自分でため込むタイプなんですよ。礼子みたいにスパッと言えればねえ。すごく人見知りもするし、自分から人に話しかけたりするのも苦手で、からみがない他の共演者の方とは雑談とかできないうちに終わっちゃったみたいな気もしますね。

―ちっともそんな風には見えないですよ。ちなみに竹内さんとは共演経験がおありですね。
「ダイエット三姉妹」というドラマで10年ほど前に共演しました。お互い変わってなくて、久しぶり感もあんまりないくらい。40代って女性がイキイキできる年代だと思うんですが、竹内さんはまさにそうで、過酷なスケジュールをこなして、バイタリティーもあって。自分もそうなりたいと思いますね。

―千堂さんがこのドラマで印象に残っているシーンがありますか?
最高に楽しかったのは、咲子と芙美子と3人が集まるシーン。高校時代の親友って、集まると楽しいし、いつでも高校時代の共通の話でバカ騒ぎが出来るんですよね。あとは私のシーンではないのですが、咲子のお母さんが倒れて家族が病院に集まっていろいろと話をするシーンは、親や家族への思いや愛情がとても見えるシーンだったので、自分の家族のことをしみじみ思い返すことが出来ましたね。あと、美佐緒と新哉が親に反発しながらも成長してゆくところとか。自分の子供の頃が懐かしく思い出されました。

―礼子はドラマの最後に大きな選択を迫られます。(詳しい話はぜひ、ドラマを観てくださいね)千堂さんはどう思われますか?
礼子の生き方は間違っていないと思いますね。これからの生き方にマニュアルはないけれど、礼子はちゃんと生きていける女性。強さと勇気で新しいところに飛び込んでゆける。もちろん不安もあったでしょうけど、自分に違う可能性があると思って、自分を納得させてゆくんですね。そんな姿に私自身が学ばされたというか、改めて考えさせられました。

―千堂さんは何かご自分の夢をお持ちですか?
実はずっと変わっていない夢がひとつあるんです。私は元々幼稚園の先生になりたかったこともあって、子供たちが集まって親子参加型でいろんなことが出来る場所を作って行きたいという思いがあるんです。その中に自分も参加していきたいな、と。それはずっと思っていますね。
あとは料理が好きだったりするので、本格的な料理の勉強もしてみたいですね。好きなことをもっともっと好きにしていきたいですね。振り返ってみて、20代はがむしゃらにやって来て、30代は周りを見はじめる年代、40代になるとある程度周りも見えつつ、自立して責任を持てる年代になるのかなあ、と。女性にとっても男性にとっても。40代で生き生きしていられるのは憧れますね。40歳になった時にいい女≠ナありたいですね。

とても10年ぶりのドラマ出演とは思えないほど、礼子先生がハマリ役の感じの千堂さん。
この役を通して、自分自身の思いもいろいろと語っていただきました。
「このドラマはやろうとすればきっと出来るという夢を与えてくれていると思いますね」という千堂さんの夢もきっと叶いますように。