第1週のあらすじ






<第1話 5月30日(月)>
 井出葉子(南野陽子)は大学病院に勤務する外科医の夫・昭彦(升毅)、中学生の娘に小学生の息子と、世間的には幸せな生活を送っているように見えるが、日々の暮らしの中では、行き所のない気持ちを抱えていた。
 結婚15年目の夏の始まり・・・雨宿りしながら困っていた葉子に、ひとりの青年が傘を渡して走り去っていった。その後、自転車で転倒した時に、立ち上がろうとする葉子の手を取ってくれたのも、傘をくれた青年チョン・ソンジェ(ヤン・ジヌ)だった。葉子は、自転車を直して汗まみれになってしまったソンジェのTシャツを洗うと言って、翌日もソンジェと同じ場所で会う“ヤクソク”をする。

<第2話 5月31日(火)>
 ソンジェに自転車を直してもらった翌日、葉子は金田恭一(小林正寛)に会ってお金を渡していた。クレープショップを経営する金田のワゴンに車をぶつけてしまい、修理費用30万円を要求されていたのだ。金田に会ってからソンジェとの約束の場所に向かうが、会うことは出来なかった。
 結婚15年記念日の夜、葉子はお祝いのシャンパンとバラの花を用意していたが、なかなか昭彦は家に帰ってこない。午前0時を過ぎて帰宅してきた昭彦と一緒にいたのは、昭彦の元恋人でもあり葉子の親友でもある坂崎悦子(渡辺典子)だった。

<第3話 6月1日(水)>
 酔って帰宅した昭彦は、悦子とは偶然会って飲んでいただけだと言い訳する。翌朝、テーブルの上のシャンパンに気づいた昭彦は、葉子から聞いてやっと、結婚15年記念日だったことを知る。
 葉子は金田から、治療費としてさらに5万円を催促される。金田に対して不信感を抱いていたところ、ソンジェと金田が親しいことが分かり愕然とする。しかし、冷静になると金田とソンジェがグルだとは思えず、誤解したことを後悔するのだった。
 実はソンジェと金田は親戚同士で、ソンジェの来日のきっかけは、日本人女性と駆け落ちした弟・ソンウ(キム・ジョンフン)を捜すことだった。弟さがしを続ける中、金田から父親の訃報を知らされる。公園で一人で涙を流しているところに葉子が通りかかって、誤解したことを詫びるが、ソンジェは背を向けて立ち去ってしまう。

<第4話 6月2日(木)>
 悦子が井出家を訪問し、料理を作っていた。昭彦が褒めながら食べているのを見て、葉子は疎外感を感じる。そのうえ、夫・孝治(武野功雄)の暴力から逃げてきた芹沢由紀(久本朋子)を見て、昭彦は、どうせ夫婦は解り合えないのだと言う。
 翌日葉子は、軒下で雨宿りをしていたソンジェを見つけて傘をさしかけ、片言の日本語で短い会話を交わす。その後も偶然公園で出会い、今度はお互いのことについて語り合う。ソンジェは、ブランコから降りた瞬間に足をひねった葉子を後ろに乗せて自転車で送っていくが、二人乗りの自転車を、物陰から金田の携帯電話のカメラが捉えていた。

<第5話 6月3日(金)>
 クレープショップの前で老人が倒れているのを発見したソンジェと金田は、老人を病院に運ぶ。その時立ち会っていた昭彦が、後から運ばれてきた代議士の治療を優先したため、ソンジェは怒りを抑えられず昭彦に掴みかかってしまう。
金田はしつこく葉子に金銭を請求し、断ると、秘密を握っているのだと脅してくる。しかしソンジェのことが気にかかっていた葉子は、金田のクレープショップを訪れ、離れたところから見ていた。ソンジェは、金田に気づかれないように葉子に話しかけ、ソウルに帰らなければならないことを告げ、明日の朝公園で会おうと言う。葉子はショックで走り去ってしまうが、やはりソンジェのことが気になって公園に向かう。その途中、交通事故現場に出くわした葉子は、何か不安な気持ちが込み上げてくるのだった。