小さな雛人形の作り方


あなたへ―作者から
<お約束の小さな、小さな雛人形の作り方をお教えいたします>

画材屋に行って天然の石から作った粘土を手に入れましょう!乾くとこれは固くなり、落としても割れません。少し固くなっても、水を付けて練るとやわらかくなります。最初に、粘土を自分で作りたい大きさに取り分けます。

まずは大裏雛(だいりびな)から形を整えましょう。小さいものより大きいものの方が作りやすいです。指に水をつけながら作るとなめらかになります。この形になったら、三人官女と五人囃子の基本形を数だけ作ります。その時はなるべく頭を大きめにします。完成した時の形が可愛くなるからです。出来上がったら、固く乾燥するまで待ちましょう。
乾燥させた本体に冠の部分と袖の部分をひねって、形を作り、柔らかいうちに乗せます。接着部分はやはり水を付けてください。形が整ったらそのまま乾燥させてください。女雛の頭は前から見た形と後ろから見た部分を薄く作って乗せてゆくと、作りやすいはずです。形が出来上がったら、またこのまま乾燥させます。
大裏雛のカップルと同じ要領で小さく可愛く、三人官女と五人囃子を作りましょう。作ってゆくうちに少しずつ形が変化するものも、ひとつの表情です。
それぞれが乾燥したら、水彩絵の具で好きな模様に塗りましょう。幾何学模様でも、千代紙からヒントを貰ってもいいです。自分の好きな色と形を絵付けしましょう。透明な絵の具でも不透明な絵の具でもかまいません。ただ、はじめから濃く塗らずに、薄く、何度でも塗り重ねてください。ちなみに忍さんは5回塗っていました。




雛人形製作:佐々木康臣