篠田三郎さんインタビュー
麻生周作役の篠田三郎さん。パート1では父親と医者の間で揺れる愛娘への複雑な感情を好演されました。
今回、戸ノ山さんと成田婦長との密かな思いにはさまれながらの鈍感ぶりはなかなかのもの。
その辺りのことをお聞きしました。

―麻生先生はどんなキャラクターですか?
「患者に親切で、医療不信とか言われている中では非常に誠実なお医者さんだと思います。作者の宮内先生は『こんなお医者さんがいたらいいな』という理想の形で描かれているんでしょう。男性としては背筋の伸びた感じの人ですね。きちんとして、きちんと生きてる。本当にいるの?と言いたくなるような人です」

―パート2では、戸ノ山さんと成田婦長から明らかなラブサインが出ているのですが…
「宮内先生からも『どっちがいいかしら』なんて聞かれましたけどね(笑)。僕は実は周作は亡くなったソフィーさん(奥さん)への想いが強くて、再婚は考えていないと思うんですよ。女心がわからないというのも、仕事一筋で生きていた周作らしいかなと。やっぱり今でもソフィーさんを想っているんでしょうねえ」

―周作役の役作りで気をつけていらっしゃる点は?
「特に苦労して役作りしようという感じなく出来る役ですね。僕は小津安二郎監督の作品が好きなんですが、小津監督はちょっとした日常生活の機微を描いて見事な作品になっているでしょう?ただ、男たちがなんとなくしゃべっているとか、家族が食事をしているシーンとか。この番組もそんなシーンが結構あって。だから好きなんですよ、「ピュア・ラブ」も(笑)」