忍とさつきのほんの立ち話
スタッフの間では「お笑いコンビ」と呼ばれていた、忍を演じる尾崎麿基さんと戸ノ山さつき役の楠見薫さん。
楠見さんは劇団・遊気舎の元看板女優さんで、「ふたりっ子」(NHK)や「ディア・ゴースト」(MBS)に出演されていました。
趣味はホームページ作りと登山だそうです。お2人に立ち話でお話を伺いました。

尾崎:今回シーン数が多くて、収録2日目から「かたつむり」まみれ。楠見さんとのシーンも多くて、けっこう助けてもらって感謝してます。昔から(舞台で)知ってるし。やりやすかったですね。

楠見:いえいえ、どういたしまして。私は篠田さんに恋するという役だったので、台本を読むのが楽しみでしたね。途中までは。恋は実らずにというか、結論なくドラマは終わっちゃうんですけど…私たちは緩和剤なので、面白いシーン多くて。最初は無表情を心がけてたのに、なんで「お笑いコンビ」なんて言われるようになってしまったんでしょうね。

尾崎:楠見さんは舞台だともっとハネる人なんですよ。もっと面白いの。そうそう、この人まゆ毛書き忘れるんですよー。どっか顔おかしいと思ったら、まゆ毛書いてなくて「今日、まゆ毛おかしいんじゃない?」って。(それを尾崎さんが指摘するのもおかしい)

楠見:そう、私けっこうメイク忘れることが多くて。ほほ紅忘れてたり、アイシャドウ塗り忘れてたり。

尾崎:ひどいでしょう?みんなより30分も早く入っているのに…。

―意外に細かいお芝居されてたんじゃないですか?

尾崎:見てる人にはわからないでしょうけど、カメラに写っている時、けっこうボーッとしてて、写っていない時に頑張ったりしてるんですよ。カメラからはみ出してる時に一生懸命やっているっていうか…。楠見さんのメイク忘れといい、TV向きじゃないのよ、僕ら。

―NGはどうでした?

尾崎:もう山ほど。カミカミ大王(*)ですから。緊張してもNG、ほっとしてNG。
(*セリフがうまく言えなくて、言葉を噛んでしまうこと)

楠見:私は麻生家のシーンで、咳が出そうなのをガマンして、セリフを言おうとした時に、「いってらっしゃ…ゴホゴホ咳止まらん…」っていうのがありました。

―他には?

尾崎:AD(アシスタントディレクター)がニセQ(セリフや動きのきっかけの合図)とか、試しQとか振るんですよ。密かに遊ばれてましたね。

―なるほど、ドラマの緩和剤というだけでなく、スタッフの緩和剤でもあったんですね。