( ΘェΘ)<あらすじだよ〜


第1話(11月3日 月曜)

 子供番組で歌のお姉さんとしてパンダの着ぐるみを着て踊る若菜翔子(村上知子)。翔子はもともと天才少女歌手としてヒット曲にも恵まれたが、今では29歳の崖っぷちタレント。深夜のラジオ番組のDJの仕事も続けながら、もう一度ヒット曲を歌うことを夢見ている。そんな翔子が、商店街にあるロールケーキ専門店・鷲尾堂の主人で2歳年下の仁史(野久保直樹)と結婚することになった。2人の縁を結んだのは仁史の作るロールケーキ。翔子は仁史のロールケーキを食べる時が、仁史は好きな歌を歌っている翔子を見る時が幸せ。2人は歌手として、パティシエとしてお互い日本一を目指そうと誓う。
 崖っぷちとはいえ、まだ人気のある翔子が鷲尾堂に嫁入りするとあって、商店街は横断幕を掲げて大さわぎ。仁史の親代わりで柔道場を経営する十条直哉(櫻木健一)・初子(吉沢京子)夫妻、仁史の幼なじみで小牧米穀店の雄太(明樂哲典)、大衆演劇の女形の小太郎(竜小太郎)らが盛大に迎える。結婚はプライベートと思っていた翔子は、歌やサインを求められて困惑。翔子の母で元歌手のゆり(浅茅陽子)もその歓迎ぶりに閉口する。そこへ仁史の姉・幸子(藤森夕子)が子連れで現われ…。


第2話(11月4日 火曜)

 翔子が仁史の家にやってきたその同じ日、仁史の育ての親で結婚してアメリカにいたはずの姉・幸子が、沙紀(村崎真彩)、元紀(酒村圭太)、有紀(北村実優)の3人の子供を連れてやってきた。2、3日世話になりたいという。仁史が結婚を知らせた便りは幸子には届いておらず、幸子はタレントとの結婚にビックリしつつも、2人を祝福する。仁史は幸子を歓迎するが、2人きりの甘い新婚生活を夢見ていた翔子にとっては最悪の展開。しかも翔子は子供が苦手なのだ。
 その夜、2人のお祝いにとケーキを作る幸子から密かに離婚したという話を聞いた翔子は愕然。さらに結婚したことで、番組のプロデューサーから歌のお姉さんを今年いっぱいで卒業することを宣告された翔子には後がなくなった。母ゆりの経営するジャズバー・ミスティで管を巻く翔子に、仁史が悲壮な声で電話をかけてきた…。



第3話(11月5日 水曜)

 仁史の姉・幸子が交通事故で亡くなった。3人の子供たちを残して。商店街の人たちのお陰で葬儀は滞りなく終わったが、アメリカにいるはずの幸子の夫に連絡がつかない。13歳になる長女の沙紀に聞いても「わかりません」の一点張りだ。実は沙紀は携帯番号を知っていたのだが、自分たちを捨てた父親にわだかまりがあったのだ。一方、翔子から幸子が離婚していた話を聞いた仁史は呆然とする。幼い頃に母が家出した仁史にとって幸子がずっと母親がわりだった。姉の幸せだけを願っていた仁史は幸子が作ってくれたケーキを見て肩を震わせて泣く。翔子はこの先、新婚生活がどうなってゆくのか、不安でいっぱいだ。そんな時、かつて翔子が憧れていた男性から連絡が…。



第4話(11月6日 木曜)

 ゆりの経営するジャズバー・ミスティで、翔子はかつて憧れていたミュージシャンの東城浩二(湯江健幸)と久しぶりに再会する。浩二は翔子に今度新しく出すアルバムで、一緒に1曲歌わないかと持ちかける。返事に困る翔子。
 一方、鷲尾堂には商店街の人たちが入れ替わり立ち替わり現われる。初子から家事がおろそかになっていると叱られたかと思えば、ご飯を食べに来た小太郎が掃除を手伝ってフォローしてくれたりと、目まぐるしい。そんな中、突然、子供たちがいなくなってしまった…。



第5話(11月7日 金曜)

 子供たちがいなくなった! 仁史に翔子、さらに商店街の人たちも加わって必死に行方を探しまわる。その頃、沙紀は駅前の不動産屋で家を借りようとするが、子供だけではと、断られてしまう。公園にたどり着いた3人は、そこで遊びはじめる。仁史や翔子が3人を捜す声が聞こえてくるが、沙紀は「かくれんぼよ」と行って、返事をしないように言う。沙紀は、亡くなった母の幸子から「新婚家庭にずっと世話にはなれない」と言われていたのだ。遊び疲れて公園で眠ってしまった3人だったが、目覚めた有紀の泣く声が、捜し続ける仁史の耳に届いた…。



第6話(11月10日 月曜)

 「亡くなった姉の子供たちと一緒に暮らしたい」と言い出した仁史(野久保直樹)に翔子は「私と子供たちとどっちが大事?」と詰め寄るが、仁史の熱意に半ば押し切られる形になってしまう。子供が苦手な翔子は不安でしかたない。そんな翔子に仁史は渡しそびれていた結婚指輪をプレゼント。が、公称のサイズが小さすぎ、指に入らない。翔子は無理やり指輪をはめてしまう。
 一方、柔道場を営む十条家では、直哉(櫻木健一)と初子(吉沢京子)が父親の行方がわかるまで自分たちが子供たちを引き取るのが一番いいのではないかと相談していた。そのころ長女の沙紀(村ア真彩)は思い切って父親の携帯に電話をしてみるが、番号が使われていないというアナウンスに愕然とする。



第7話(11月11日 火曜)

 新婚早々、仁史の姪や甥に当たる沙紀、元紀(酒村圭太)、有紀(北村実優)の3人の子供たちと一緒に暮らすことになった翔子。毎朝のトイレひとつも大さわぎ。甘〜い新婚生活を夢見ていた翔子はがっかり。おまけに朝食はご飯党の仁史とフレンチスタイルの翔子、そしてアメリカンスタイルの子供たちとバラバラ。それでも、お互いに言いたいことを言い合うと決め、共同生活がスタートする。
そんななか、元気から「学校へはいけるんでしょうか」と聞かれ、仁史も翔子も大あわて。子供たちを引き取ろうという直哉と初子の申し出を断り、仁史は元紀を小学校へ、沙紀を中学校へと編入させるため連れてゆく。



第8話(11月12日 水曜)

 突然、家族が4人増えた鷲尾家。仁史が近所の小太郎(竜小太郎)に頼んで沙紀の制服や子供たちの日用品を買ってもらうと、たちまち生活費は半分に。そんな家計を幼なじみの雄太(明樂哲典)も心配する。しかも、まだ有紀の幼稚園を探さなければならない。家計を助け少しでも仁史の役に立ちたいと、翔子は歌の仕事をしたいとプロデューサーに頼みこむが、そう簡単にはいかない。
 そんななか、沙紀と元紀はそれぞれ学校に通い始めた。一方、仕事へ出ようとした翔子は、無理やりはめた結婚指輪が抜けなくなり…。



第9話(11月13日 木曜)

 指輪が抜けなくなった翔子は、テレビ局の洗面所で石鹸を使って抜こうとするが、手が滑って携帯を水の中に落としてしまう。
 その日の夕方、鷲尾家に直哉と初子が子供たちの入学祝いを持ってやってきた。しかも夜は十条家ですき焼きをご馳走してくれるという。一方、学校から帰ってきた沙紀は自分のお金で学用品を買っていた。「これ以上、迷惑をかけたくない」という沙紀に仁史はつい、声を荒げてしまう。
 一方、翔子は子供番組をおろさないで欲しいと、プロデューサーに土下座して頼みこむ。そんな翔子の姿を見た東城浩二(湯江健幸)は、自分とのデュエットの返事を聞かせて欲しいというが、かつて憧れだった浩二に複雑な気持ちを抱く翔子は首を縦に振れない。
 携帯がつながらない翔子を探して、仁史がゆり(浅茅陽子)の店を訪ねると、そこで浩二と出会う。仁史は翔子の古い知り合いだという浩二から「彼女から歌を取り上げないこと」と言われる。一方、翔子は家に戻るが、家には誰も居ず…。



第10話(11月14日 金曜)

 帰ってきた仁史から正直に浩二と会ったことや自分が歌の邪魔になっていないかと聞かれた翔子は、「歌も仁史もどっちも大切」と話し、お互いに心を通じ合わせる。そして、歌も大切にしようと決めた翔子は、浩二とのデュエットの話を受ける決意をする。
 一方、仁史の家計が苦しいことを知った沙紀は、母の幸子が残してくれた預金通帳を差し出すが、仁史は受け取らない。その夜、翔子が深夜DJの仕事に出た時間を見計らって、ゆりが訪ねてきた。翔子が土下座してまで仕事を取ろうとしていることをゆりから聞かされた仁史はショックを受ける。



第11話(11月17日 月曜)

 仁史(野久保直樹)は翔子(村上知子)のために父親が残してくれた貯金通帳を取り出す。そして、「僕が家族を守ってゆく」と、通帳を翔子に預ける。
 元紀(酒村圭太)は学校で保護者参観の話を仁史や翔子に言い出せない。元紀は、宿題の作文のテーマ「ぼくの夢」に悩み、みんなに夢を聞く。沙紀(村ア真彩)は「夢なんて見るだけ無駄」と言うが、翔子は「私の夢は誰からも愛される歌を歌うこと」と答える。小太郎(竜小太郎)にも直哉(櫻木健一)にもかつて夢があった。
 一方、沙紀は図書館で中学の同級生・高野晃(石田直也)に偶然出会い…。



第12話(11月18日 火曜)

 有紀(北村実優)を連れての散歩の途中、仁史は偶然、小学校時代の同級生・高野早智子(多田実喜)と出会う。
 一方、翔子は浩二とのデュエットを決めたことを仁史に言い出しかねたまま、音楽スタジオへ浩二とのデュエットの打ち合わせに出かける。
 有紀の幼稚園の見学に訪れた仁史はそこで早智子に再会する。早智子は女手ひとつで2人の男の子を育てていた。そのころ、晃に会えるかもしれないと淡い期待を抱いて図書館へ行った沙紀は帰りに晃に出会い、メールアドレスを交換する。



第13話(11月19日 水曜)

 翔子が浩二とデュエットするのを、ゆりは喜ぶが、浩二が近づいてくるのを翔子は喜べない。
 ようやく有紀の幼稚園が決まり、仁史が連れて行こうとするが、直前になって有紀がぐずり始める。仁史が困っていると、早智子が子供の涼(後藤聡)を連れて迎えに来てくれた。涼に誘われた有紀は何事もなかったかのように幼稚園に向かう。
 仕事に追われて、有紀の迎えを忘れた仁史の代わり、早智子が有紀を送り届けてくれた。仁史は素直に感謝して早智子を家に上げるが、近所の小太郎は早智子に火種を感じる。その小太郎がゴミ箱の中に捨てられていた元紀の授業参観のチラシを見つけ…。



第14話(11月20日 木曜)

 仁史から問い詰められた元紀は、「翔子のことで冷やかされるのが恥ずかしいのか?」という仁史にうなずいてしまう。が、その話を翔子が立ち聞きしてしまった。走って家を出る翔子を仁史が追った。「パンダの格好が恥ずかしいんでしょ?」と翔子は泣きながら、それでもちゃんと言って欲しかったと言う。翔子と仁史が家に向かって歩き始めた時、晃と会っている沙紀の姿が目に留まる。屈託のない笑顔を見せている沙紀に仁史は複雑な心境だ。
 一方、鷲尾家では小太郎の早とちりで、仁史と翔子が早智子のことで夫婦喧嘩をしたと聞いた直哉や初子、雄太が集まり、妙な雰囲気に…。



第15話(11月21日 金曜)

 翌日、翔子と仁史は連れ立って有紀を幼稚園に連れて行く。歌のお姉さん翔子の登場に、園児たちは大さわぎ。早智子は仁史から翔子がお嫁さんだと聞いてビックリする。一方、仁史は幼なじみの雄太から、早智子が10歳年上の旦那に蒸発され、連れ子と自分の子供の2人を女手ひとつで育てている苦労人だと聞かされる。どうやら、雄太は早智子が初恋の相手だったらしい。
 元紀の参観日。翔子、仁史、それに小太郎、直哉、初子までがやってきた。元紀はみんなから聞いた夢の話を基に、作文を朗読する。翔子はその作文を聞いて、もう一度歌の夢を追いかけようという気持ちを強くするのだった…。



第16話(11月24日 月曜)

 夜、翔子(村上知子)が帰ってくると、店で仁史(野久保直樹)が涙ぐむ早智子(多田実喜)の肩を抱いていた。「は!?」と驚く翔子だったが、平静を装い、早智子を家に上げる。偶然、やってきた小太郎(竜小太郎)と雄太(明樂哲典)もただならぬ雰囲気に興味津々。早智子はリストラに遭った主人が蒸発し、連れ子で中学1年の男の子が反抗期で家出すると言い出したと、涙ながらに話す。そこへ、沙紀(村ア真彩)を送って晃(石田直也)がやってきた。早智子はビックリ。晃こそ自分の連れ子だったのだ。早智子のことに親身になる仁史に翔子は嫉妬を隠せない。
 深夜ラジオの仕事に行った翔子は、帰りに浩二(湯江健幸)と出会い、家まで送ってもらう。そんな2人の姿を目撃した雄太は…。



第17話(11月25日 火曜)

 翌朝、まだ気まずいままの翔子と仁史。仁史は十条家へ行き、育ての親の直哉(櫻木健一)と初子(吉沢京子)に経緯を訴える。そのころ翔子が店にいると、早智子がやって来た。昨日のことを説明するつもりできたのだが、そこへ、早智子が仁史の浮気相手だと早合点した初子がやってきて、ますます事態はややこしくなってくる。
 一方、早智子が初恋の雄太は、早智子と再会したことから恋心に火が灯る。また、小学生の元紀(酒村圭太)も同級生の女の子から「好き」と打ち明けられて…。



第18話(11月26日 水曜)

 翌日、再び早智子が翔子を訪ねてきた。仁史とのことを誤解しないで欲しいという早智子に、翔子もようやく胸のつかえが下りた気がする。が、一方、柔道場で練習に励む仁史に雄太が翔子と浩二を目撃した話をしたことから、こちらは雲行きが怪しくなる。
 翔子に演歌のオーディションを受けてみないかという話が来た。デュエットのレッスンの時に、翔子からその話を聞いた浩二は、自分のそばでずっと好きな歌を歌ったらいいと、翔子を抱きしめようとする。浩二を振りほどいて帰ってきた翔子は、仁史に内緒にしていた浩二とのデュエットの話を打ち明け、デュエットを断って自分の力でオーディションを受けてゆくといい、2人は仲直りする。



第19話(11月27日 木曜)

 仁史は買い物帰りにたまたま沙紀と晃が一緒にいるのを発見。晃と2人で話をする。晃に母・早智子のことを話す仁史に、晃は「他人の子供を育てるってどんな感じですか?」とストレートに聞く。そんな晃を仁史は食事に誘う。
 一方、翔子は演歌のオーディションに挑戦。振袖姿で課題曲「あすなろ坂」を歌う。母のゆり(浅茅陽子)はそんな翔子を見守るのだった。
 しばらくして、鷲尾家で早智子母子や小太郎、雄太も集まり、食卓を囲むことに。その席で雄太は思い切って早智子にプロポーズするが、あっさりフラれてしまう…。



第20話(11月28日 金曜)

 鷲尾家に早智子母子らが集まっていた時、早智子の蒸発した夫・信司(松木賢三)が訪ねてくる。就職先が決まったという信司を晃は殴ろうとするが、雄太と仁史に止められる。そして早智子たちは信司と一緒に帰ってゆくが、父親の迎えを目の当たりにした、沙紀、元紀、有紀(北村実優)は「パパに会いたい」気持ちを募らせる。
 しばらくして、晃は父の就職先の関係で転校していき、沙紀の淡い初恋は終わる。元紀の小さな恋も終わりを告げ、翔子は再び別のオーディションに挑戦する…。



第21話(12月1日 月曜)

 翔子(村上知子)のオーディション合格を楽しみに、鷲尾家に直哉(櫻木健一)、初子(吉沢京子)、小太郎(竜小太郎)、雄太(明樂哲典)らが集まって来る。周りの盛り上がりぶりに仁史(野久保直樹)は、不合格だったらと翔子が心配になる。そんな時、元紀(酒村圭太)が学校の英語劇で主役をやることになりそうだと話し、みんなは盛り上がる。その様子にオーディションに落ちた翔子は敷居を跨げず、母ゆり(浅茅陽子)が営むバー・ミスティへ。ゆりは「今の翔子の歌は空っぽで、伝わるものがない」と酷評する。
 翔子は家に戻ったものの、食事を取る気にもなれず、仁史とも口ゲンカをしてしまい、散歩に出かける。偶然、公園で舞の練習をする小太郎に出会った翔子は、小太郎から励まされて前向きな気持ちになる。



第22話(12月2日 火曜)

 仁史が新作のケーキに取り組んでいるのを知った翔子は、密かにテレビ局に売り込み、番組が取材にくることになった。何も知らない仁史は大喜び。一方、自分の歌に自信が持てなくなった翔子はミュージカルのオーディションを受ける気持ちを失くしていた。
 鷲尾堂に取材が来る日。仁史の新作ケーキはパンダの形を模した「ショーコタイム」。仁史が翔子のために一生懸命作ったケーキを見て、沙紀は複雑な気持ちになる。沙紀は翔子のことが好きになれないでいたのだ。さらに、番組が翔子ばかりを紹介したためにケーキの話がわずかになってしまう。謝る翔子に、仁史は取材を頼んだのが翔子だと気づき…。



第23話(12月3日 水曜)

 テレビで紹介されたおかげで鷲尾堂に客が押し寄せる。みんなが手伝うなか、仁史から「手伝って欲しくない」と言われた翔子だけは、何も出来ずに悶々としていた。
 翔子のために何をしたらいいのかわからなくなった仁史は、ゆりの店を訪ねる。そしてそこで浩二(湯江健幸)からアドバイスをもらい、翔子に「そばで支え続けるから歌って欲しい」と言い、翔子も再び歌に前向きな気持ちになれた。
 一方、元紀は英語劇の主役ではなくワカメの役だったことをみんなに言い出せず、練習をサボる。



第24話(12月4日 木曜)

 学校の先生から元紀の事を聞いた仁史は、親友の順(興津正太郎)に誘われてサボったと言う元紀を叱る。元々真面目な元紀は、順との間で気持ちが揺れる。元紀のために、翔子たちはワカメの衣装を作る。元紀は練習をサボろうという順の誘いを断り、投げ飛ばされるが、翔子には転んだとウソをつく。
 一方、翔子は写真つきのメールからラジオ番組への投稿の常連が沙紀だったことに気づく。寂しさを訴える沙紀のメール。翔子はリスナーからの手紙の束を持ち帰り、沙紀からのメッセージを探すが…。



第25話(12月5日 金曜)

 翔子がラジオDJ如月奈々だということが沙紀にばれてしまった。ショックを受けてトイレに閉じこもってしまう沙紀。翔子は「沙紀がリスナーだったことは昨日まで知らなかった」と語りかけるが、沙紀は「もう構わないで」と家を飛び出す。
 夜、沙紀が帰ってくると、仁史が計画した沙紀のサプライズ誕生日パーティーが待っていた。みんなから祝われ、沙紀のかたくなな心も少しずつ溶けていく。そして、翔子はラジオを通じて、沙紀にだけわかるメッセージを送るのだった。 翌日、元紀は順とともに無事に英語劇を務め、翔子は3度目のオーディションに向かう…。



第26話(12月8日 月曜)

 翔子(村上知子)は3度目のオーディションに取り組んでいる頃、崖下に落ちた自転車を取りに行こうとした元紀が足を滑らせ、病院へ担ぎ込まれた。ベッド脇には仁史(野久保直樹)、沙紀(村ア真彩)、有紀(北村実)をはじめ、直哉(櫻木健一)、初子(吉沢京子)、小太郎(竜小太郎)が集まっていた。仁史から知らせを受けた翔子も駆けつけるが、すぐにラジオの仕事に向かわねばならず、初子から嫌味を言われてしまう。その深夜ラジオのDJ如月奈々が実は翔子だとは知らずに、リスナーとして投稿していた沙紀は、本音を打ち明けて相談していた。
 翌日、元紀が退院。大勢の友達の見舞いに翔子は閉口する。そんな時、沙紀が倒れ…。



第27話(12月9日 火曜)

 沙紀が倒れたと聞き、初子と直哉が飛んできた。初子は翔子に子供たちを任せられないと、沙紀を預かると言い出す。沙紀もそれに同意し、翔子も仁史もショックを受ける。子供たちのことが気になって十条家を入れ替わり訪れる2人。落胆する仁史に幼なじみの雄太(明樂哲典)は「最初から完璧を求めても上手く行くはずない」と励ます。
 その夜、沙紀を恋しがって有紀が泣き出し、翔子は仕事に行きづらくなる。それを見た元紀が沙紀に電話をかけた。初子は有紀と元紀を鷲尾家に迎えに行くが、「ここがいい」という有紀に、沙紀の方が鷲尾家に戻ることになる。



第28話(12月10日 水曜)

 オーディションの2次審査に出かける翔子。それを見送った元紀は友達と計画していたあることを実行するために、松葉杖をつきながら密かに家を出てゆく。
 オーディションの2次審査で、満足のいく歌を歌えた翔子は機嫌よく家に戻る。が、鷲尾家では元紀がいなくなったと大騒ぎ。その時、翔子の携帯が鳴り、TMVテレビの友田プロデューサー(下元年世)から呼び出しがかかった。行ってみると、なんと子供たちが「歌のお姉さんを辞めさせるな!」とテレビ局に押しかけていたのだ。その中に元紀の姿もあった。翔子は嬉しさと恥ずかしさでいっぱい。が、そんな子供たちの行動に初子の怒りが爆発する!



第29話(12月11日 木曜)

 「子供たちをまかせておけないので、私たちが引き取る」と息巻く初子。直哉になだめられて帰ったものの、翔子と仁史はショックを隠せない。翌朝、気落ちする2人を励ますかのように、子供たちは「ケーキ作りを手伝いたい」と言い出す。翔子もオーディションで2次審査を合格。最終審査に残ることに。
 翔子の最終審査の日。夜になって直哉と初子が子供たちを引き取りたいと正式にやってきた。それを沙紀が頼んだと聞いて、翔子も仁史もびっくり!



第30話(12月12日 金曜)

 沙紀から頼まれたと言って、直哉と初子が子供たちを引き取りたいとやってきた。沙紀の真意を測りかねる翔子と仁史。が、沙紀は翔子が如月奈々としてDJを務めるラジオ番組あてに便りを送ってきていた。そこには「若菜翔子に歌をがんばって欲しい」と書いてあった。沙紀は翔子が歌の夢を追うのに、自分たちが足手まといになると思ったのだ。
 そんな気持ちを知った翔子は、みんなの前でミュージカルの最終審査に合格したものの、歌を捨てて家族を取ると宣言する…。



第31話(12月15日 月曜)

 「きっぱり芸能界を辞めます!」と宣言した翔子(村上知子)。「3人の子供たちの母親になりたい」という翔子に周囲はびっくり。ミュージカルを断ったと聞いたゆり(浅茅陽子)も飛んできて、翔子の選択を巡って大モメに。とりわけ仁史(野久保直樹)は「歌手も家族もとったらいい」と歌手を辞めることに大反対。沙紀(村ア真彩)や元紀(酒村圭太)も「歌を辞めて欲しくない」と言い出す。



第32話(12月16日 火曜)

 周囲の反対にもかかわらず、翔子の決意は固く、プロデューサーの友田(下元年世)に「今日で仕事をやめさせてください」と申し出る。また、如月奈々として続けていたラジオ番組も降りることにする。一方、翔子のことで直哉(櫻木健一)と言い争った初子(吉沢京子)が家出してしまう。初子はゆりの店へ行き、自分の思いをぶつけていた。
 仕事を辞めて帰ってきた翔子を仁史が優しく迎える。そして子供たちが翔子にもう一度歌への夢を思い出して欲しいと、これまでの翔子のポスターや記事で部屋を飾ってくれたと聞く。自分の決断と周囲の反対…翔子はどうしていいかわからなくなってくる。



第33話(12月17日 水曜)

 ゆりの店で寝込んでしまった初子を直哉が迎えに来た。入れ違いに翔子が店にやってくる。周囲の反対にもかかわらず「歌よりも家族のために生きたい」という翔子をゆりは一喝して追い出す。そのころ、鷲尾家では沙紀たちが、翔子を捜そうともしない仁史に、「翔子さんが戻ってくるまで十条家に世話になる」と言って出てゆくが、初子は「翔子と仁史の許可がない」と3人を追い返す。
 行くあてをなくしてさまよう翔子は、子供の頃、ゆりと一緒に発声練習をした場所を訪れる。そこへ、ゆりもやって来た。「気持ちに嘘をついて家族とはいえない」というゆりの言葉に、翔子は仁史の元に帰る決意をする…。



第34話(12月18日 木曜)

 帰ってきた翔子を温かく迎える仁史。翔子はみんなの気持ちを考えず、自分勝手に歌手を辞めると決めたことを素直に謝る。そして、仁史と子供たちに「歌はやめない」と誓う。
 鷲尾家が一件落着した頃、十条家では柔道場を長年営んできた直哉が、柔道の普及に貢献したことで柔道功労賞を贈られることになった。柔道場に北京オリンピック男子柔道の斉藤仁監督と金メダリストの石井慧選手も祝いに駆けつけ、柔道場は大いに盛り上がる。



第35話(12月19日 金曜)

 仁史の姉・幸子の四九日が迫り、納骨することになった。が、子供たちは骨をお墓に入れてしまうのを寂しがる。沙紀は「いつまでもママがそばにいたら、翔子さんがママになれない」と元紀や有紀を説得する。そしてみんなで幸子とのお別れ会を開き、無事に納骨を済ますことが出来た。
 そんなある日、鷲尾家に突然、左右田圭祐(梨本謙次郎)が訪ねてきた…。



第36話 12月22日(月)放送

 鷲尾家に突然、沙紀(村ア真彩)たちの父・左右田圭祐(梨本謙次郎)がやってきた。大喜びの有紀(北村実優)に対し、沙紀と元紀(酒村圭太)は複雑な表情だ。翔子(村上知子)も仁史(野久保直樹)も戸惑いを隠せない。亡くなったとは知らずに妻の幸子のことを尋ねる圭祐に仁史は思わず、声を荒げ、圭祐に殴りかかる。「付き合っていた女性とは別れたので、子供たちを連れて帰る」という言う圭祐だが、沙紀は「私たちを捨てたくせに」と怒りをぶつけ、圭祐は一旦、鷲尾家をあとにする。が、仁史と翔子が直哉(櫻木健一)と初子(吉沢京子)の家へ相談に行っている間に、有紀が家からいなくなる…。



第37話 12月23日(火)放送

 手分けして家を出た有紀を捜す翔子たち。雄太(明樂哲典)は「父親に誘拐されたのでは?」と勘ぐる。そんななか、翔子には心当たりがあった。その勘どおり、翔子と仁史が幸子の墓へ捜しに行くと、墓参りに行った圭祐と有紀が再会していた。
 有紀を連れて鷲尾家に戻ってきた圭祐は、直哉と初子のアドバイスで子供たちと親子で話をすることに。が、沙紀にきっぱり、「仁史さんたちと本当の家族になる」と言われ、圭祐は仁史に子供たちを託そうとする。仁史は、幸子の墓に報告に行った圭祐を追いかけ、2人は本音で話をする。そして、仁史の出した結論は…。



第38話 12月24日(水)放送

 仁史は沙紀たちに圭祐についてアメリカへ帰れ、と告げる。突然のことに沙紀も翔子もびっくり。直哉も初子も仁史の心変わりに驚く。仁史はかつて自分を捨てて家を出て行った母親が、もし帰ってきたらどうしただろうと考えたと打ち明ける。もし、会いに来てくれたら、やっぱり会いたいという仁史。そして、圭祐を呼んで、家族が一緒に暮らすよう、説得するのだった。そして翔子もまた、顔も知らない自分の父親のことを思い、沙紀たちが実の父親と暮らした方がいいと話す。



第39話 12月25日(木)放送

 圭祐とともにアメリカに帰ることになった子供たちと、最後の一日を水入らずで過ごすことになった翔子と仁史。一緒に最後のロールケーキを作り、ごちそうを食卓に並べる。 翌朝、圭祐の迎えで子供たちは鷲尾家を去って行った。整頓された子供部屋には「仁史さん、翔子さんへ」という置き手紙が残されていた。手紙を読みながら、子供たちと過ごした日々を思い、涙する翔子と仁史。そこには翔子に歌って欲しいという、詞も書かれていた。
 鷲尾家にようやく新婚の日々がやってきた。翔子は再び仕事を探すが、世の中はそう甘くはない。なんとか、若菜翔子として朝のラジオに出してもらえることに。仁史はそんな翔子を見て、東城浩二(湯江健幸)に会いに行き、翔子のために曲を作って欲しいと頼み込む。



第40話 12月26日(金)放送(最終回)

 浩二の曲が完成し、ジャズバー・ミスティで仁史から翔子にプレゼントされた。 季節は巡り、クリスマス。翔子はクリスマス生まれの仁史のためにケーキを焼く。直哉、初子、雄太、旅公演から戻ってきた小太郎(竜小太郎)までが集まり、みんなで仁史の誕生日を祝おうとした時、アメリカから子供たちも帰ってくる。仁史も翔子も思いがけない再会に大喜び。盛大に仁史の誕生日を祝う。そのとき、有紀が「翔子さんとの結婚式はまだ?」と言い出す…。



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