( ΘェΘ)<キャストに、インタビューでぇ〜す
竜小太郎役 竜小太郎さん



鷲尾堂のご近所に住む大衆演劇の女形の役者、竜小太郎。普段から女性言葉で、翔子と仁史の結婚に興味津々、ことあるごとに家に上がりこんでは、さざなみを立てていくという、なごみ系の役どころで、女形姿もあでやかに踊りを披露するシーンも。演じるのは…というか、演じるのも竜小太郎さん。「俳優人生の中で本人を演じるのははじめて。インパクトはありますよねぇ」。ご自身と役の上での竜小太郎と。役作りにはかなり苦労があったとか。

「本人役でしかも大衆演劇の役者という設定で出るって聞いたときは、『えっ!?ウソでしょ!?劇中劇じゃないの?』ってびっくりしました」と、目を丸くしながら話す竜さん。しかもいわゆるオネエキャラを演じるのは初めて。「女形はやっているけど、普段からオネエというのは、自分自身にはないキャラクターだったので、作るのがものすごく大変でした」という。初めての難役。役作りにとりかかるのはだれよりも早く、クランクインの5ヶ月くらい前から監督と話し合ったりして、キャラクターを組み立てていった。「決して気持ち悪くならないように」と、試行錯誤の末、ダイヤのピアスと茶色に染めた軽快な髪型で変身。「オネエキャラだけど、芯は男。おしゃれでおせっかい」なキャラクターが誕生した。参考にしたのは、映画『バードケージ』(1996年)のネイサン・レイン。男の格好のままで女性を演じている強烈な印象があった。そのしぐさや、顔の横に手の持っていくスタイルなどを小太郎のキャラ作りに生かした。「小太郎をはじめ、ドラマの登場人物はみんなキャラクターが濃いけれど、かぶっていないので、見ている人には楽しんでもらえるのでは?」と竜さん。

小太郎は何かと鷲尾家にやってきては、仁史にいろいろと誤解のタネを吹き込んだりするが、「小太郎なりにちゃんと心配しているんですよ。悪気はないから。鷲尾家に入りすぎてもいけないし、おせっかいはするけど家族じゃないし…難しいところです」。翔子役の村上知子さん、仁史役の野久保直樹さんとは、「テンションが一緒なのかな? 波長が合うんですよ」というくらい、なじんでいる。キャストの仲の良さが「鷲尾家ににじみでていると思います。3人とも『家族みたい』って言ってますね〜」としみじみ。

テレビドラマは6年ぶり2度目の登場。前回もこの枠の昼帯ドラマ「ワンハート」(2003年1月〜3月)で、女形を得意とする流れ者の役者役を演じた。その時は「舞台の口調になってしまったんですが、その経験が今回生かされてますね」と、気取らず、騒がず、自分なりに演じることができたという。アドリブも多く、「やめてくださいといわれるまでやってみようかな」と、楽しんだ。

幼い頃、大衆演劇の「浪花のちび玉」と呼ばれた根っからの舞台人。舞台では客席の反応がすぐ返ってくる。それに比べ、「テレビって冷たく感じた」。カメラレンズを相手に評価のないところで演じるのに戸惑いがあったが、「今回、舞台もテレビも(演じる上では)一緒だなと。カメラを通して拍手をいただいている気になって演技する」気持ちになれたという。一番印象に残っているシーンは、夜の公園でひとりで踊りを練習しているシーン。白塗りの完璧な女形メイクに白地に太い縦縞の着物姿がなんとも粋な装いに。「夜の公園であんなに綺麗に見えるとは思わなかった」という。お気に入りのシーンは12月1日放送(第21話)となる。

ドラマの中で何度か白塗りになる竜さん、そのたびに気にしてスタッフに「化け物になってない?」「大丈夫です。ぎりぎりセーフです」。いえいえ、充分美しいです。

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