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2023年04月23日(日) 放送分

清水滋人・岩田芙美代摘草料理人
Vol.1248

野趣あふれる、里山の絶品ジビエ料理
二人の料理人が織りなす四季の物語

岐阜県山県市。自然豊かな山間に人口わずか63(令和5年4月1日時点)の集落がある。
ここに全国から美食家たちが訪れる料理店があると聞いて行ってみると、佇まいはごく普通の一軒家。店の表札には"きのこ と ジビエ"の大きな文字が。
摘草料理「かたつむり」は、都会では決して味わえない里山の滋味を堪能できる、野趣あふれた店だ。

1年先まで予約が入っているという四季折々のコース料理は1日16人限定。
常ににぎやかな店を切り盛りするのは清水滋人とパートナー・岩田芙美代の二人。
料理人でありながら自ら山に分け入り、採ってきた食材を提供しているため、どんな旬の恵みが手に入るかはその時々で変わってくる。自然との格闘とも言うべき暮らしの中で、
連日客をもてなすこと11年、変わらぬ味を届けてきた。
カメラを向けたのは去年10月、秋真只中の山中で二人が探していたのは"きのこ"。
「城の場所は誰にも明かさない...」と言うほどに何年もかけて探し当てた生え場の状況を確かめながら、一年ぶりに絶品きのこに巡り会う。その瞬間、清水の表情は、まるで少年のようだった。

けれど、去年は"大動脈解離"で倒れ生死をさまよった。胸の手術痕が今も痛々しく、
再発のリスクを抱えているのだという。山での食材探しを生業としながら、無理はさせられないと不安を抱える岩田。二人であと何年 店を続けられるのか...
秋、冬、春―季節の移ろいと共に、里山に生きる二人の料理人を見つめた。

PROFILE

清水滋人
1955年2月23日 岐阜県山県市生まれ。
岐阜・山県市の摘草料理「かたつむり」の料理人。
里山育ち、山菜や川魚を獲ることが日常の遊びだった。
高校卒業後、岐阜市内で働いていたが、42歳で単身里山へと戻る。
山菜採りを生業に人生を再出発。
岐阜市内の日本料理店に勤めていた岩田芙美代と出会い、57歳で「かたつむり」を開店。
キノコ仙人や山菜ハンターと呼ばれる。

岩田芙美代
1977年7月2日 岐阜市生まれ。
同じく「かたつむり」の料理人。
父親の影響で幼少期から山菜採りや栗拾いをして育ち、やがて料理人を目指す。
高校卒業後にイタリアンや京料理などの名店で修行を重ねる。
23歳で清水と出会い、彼の採って来る物珍しい山菜に衝撃を受ける。
「この人の食材で料理店をやりたい…」と一念発起。
店を辞め、清水と共に生きる道を選ぶ。

STAFF
演出:今野利彦
構成:田代裕・重乃康紀
ナレーター:窪田等
撮影:西條沢栄・花咲想大
音効:早船麻季
制作協力:東北新社
プロデューサー:沖倫太朗

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