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2021年01月17日(日) 放送分

竹内善之パン職人
Vol.1137

戦争や阪神淡路大震災を耐え抜いた「奇跡の窯」で焼かれる絶品食パン。
88歳の現役パン職人が今日も焼く!

言わずと知れたパン激戦区、神戸。そこで89年間、愛され続けるパンがある。フロイン堂の食パンだ。しっかりとした外側とは裏腹に中はふわっと軽く、また、鼻に抜ける小麦の香りが実に香ばしい。
そんな絶品を作っているのは、去年米寿を迎えた竹内善之。フロイン堂の2代目店主だ。今も店の厨房に立ち続ける88歳は、先代からの製法と味を守り続けている。
生地はミキサーを用いてこねるのが一般的だが、竹内は全て手でこねる。手から伝わる、粘り気や硬さ、温度などの繊細な情報を基に、こねる時間や水分量を調整して最高の生地を作り上げていく。
そしてもうひとつ。竹内の食パンで欠かせないもの、それがパンを焼く窯だ。戦争でも阪神淡路大震災でも壊れることなく、今なお現役の、通称「奇跡の窯」。竹内の相棒だ。竹内の手によって育てられた生地を、最高の食パンに焼き上げてくれる。
そんな「古き良き」を守り続ける竹内だが、休日はパソコンの前に座り同世代の友人たちとリモート会話を楽しむ意外な横顔も―。
「パン作りは私にとってラジオ体操みたいなもの。毎日かかさずやり続けるんです」
そう笑う88歳現役パン職人を追いかけた。

PROFILE

1932年 兵庫県神戸市出身。88歳。
神戸市東灘区岡本にあるパン店「フロイン堂」の2代目店主。
サラリーマンだったが、先代だった父が亡くなり、38歳で店を継いだ。
現在は3代目である息子とともにパンを焼く。
休日は家でパソコンを駆使しリモート会話や囲碁に興じる。

STAFF
演出:小原圭一郎
構成:田代裕
ナレーター:窪田等
撮影:倉本圭太
音効:増子彰
編集:岡部雄太
制作協力:ビデオユニテ
プロデューサー:中村卓也・天野衛

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