金谷かほり演出家

Vol.1118

B'z、倉木麻衣、LittleGleeMonster...。誰もが知る日本の有名アーティスト達だが、彼らのライブの演出を担当したのが、演出家・金谷かほりだ。それだけではない。ユニバーサルスタジオジャパンやハウステンボスなど国内外のテーマパークのショーやパレードの演出も手掛ける。金谷の手にかかれば、既存のエンターテインメントがまるで魔法の如くより一層の輝きを放ちだす。
金谷の演出のモットーは、誰でも平等に楽しめること。小さな子供からお年寄りまで、一律にその心を動かすことを目指している。かつて自らがダンサーや振り付け師だった経験を存分に生かし、それを具現化している。
令和2年。彼女は今年も多くのオーディエンスを幸せにする、はずだった。しかし、突如として訪れた未曾有の新型コロナウイルス騒動。テーマパークのショーやアーティストのライブは「密」を生み出しかねない。エンターテインメントもたちまち歩みを止めた。そして、徐々に世の中が動き出した頃、金谷がとった最初の行動は、自身初の「自主公演」。どこから依頼されるでもなく自らが企画を立ち上げ、演出はもとより脚本・選曲をも金谷が手掛ける、ミュージカルの様な総合エンターテインメントパフォーマンスだ。自身初の試み、そこにはコロナ禍で起きた金谷の心境の変化があった。
番組では去年11月から金谷を取材。図らずも、かつての日常から新たな日常へと移り変わる様を金谷の活動を通じて見ることとなった。コロナ禍でも決して諦めない、金谷の熱い情熱とは―。