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2020年07月05日(日) 放送分

東京フィルハーモニー交響楽団

コロナ禍での再出発 
この響きを絶やしてなるものか―

新型コロナウイルスが猛威を奮い、多くのエンターテインメント産業が窮地に陥っている。特に音楽業界では、バンドなどのライブの公演中止が相次いだが、影響を受けたのはライブハウスだけではない。クラシックのコンサートホールもまた、空間は大きいが、演奏者も観客も隣の人との距離が近い「密空間」となり、同様に苦境に立たされていた。
緊急事態宣言が解除され、世の中の活動が戻り始める中、大規模ステージに観客を呼んでの公演再開に踏み切ったのが、日本の老舗オーケストラである東京フィルハーモニー交響楽団だ。
しかし、その道のりは決して平たんでは無かった。コンサートの開催にあたり、歌唱こそないものの、演奏者同士の距離が近いことが大きなハードルの1つとなり、当然ながら観客同士の距離の問題もある。
様々な分野での休業要請が緩和され、プロスポーツの観戦などは無観客で対応するなか、なぜクラシック音楽のプロたちは、あえて先陣を切ってホールに観客を呼ぶコンサート再開を決めたのか。その対処法とともに、演奏者たち個々がどのように約3ヶ月ぶりの本番に臨むのか、団員それぞれの複雑な心中を群像劇で描き出し、本番までをドキュメントする。

PROFILE

日本で最も長い歴史をもつオーケストラで、1911年創立。通称「東京フィル」。
世界的指揮者を名誉音楽監督に、演奏会は独自のプログラムを企画。海外公演にも積極的で、国内外で高い評価を得る。世界の名だたるコンサートホールで演奏会を行うほか、オペラ・バレエの演奏、テレビ・ラジオでの演奏、また学校や企業、地域での演奏など、年間実に400を超える演奏を行なっている。2020年7月現在、日本最多の楽団員、約140名から成る。

STAFF
演出:上野大介(演出・プロデューサー)
構成:稲原誠
ナレーター:窪田等
撮影:池村泰貴・水上智重子・岡本亮・林芳成・吉元伸和
音効:早船麻季
編集:大川義弘
制作協力:テレビマンユニオン
プロデューサー:中村卓也・下口谷充

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