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2019年12月01日(日) 放送分

中西麻耶パラ陸上競技選手
Vol.1079

パラ走り幅跳びの女王が世界の頂きへ 
2020年東京で、4度目のパラリンピックを目指す

努力や根性だけで、世界の頂点に立つことはできない。
そんな状況においても「誰が何と言おうと、やるか、やらないかを決めるのはワタシ」
そう言って、自分の信念を貫き続ける1人のアスリートがいる。パラリンピック陸上競技選手・中西麻耶(なかにし まや)34歳だ。
現在、彼女は日本パラリンピック走り幅跳びのトップランナーとして、その名を轟かせている。挑戦しているのは、T64と呼ばれるクラス(障がいの分類)の走り幅跳び。このクラスで彼女はこれまで数々の記録を樹立してきた。だが、その道のりは決して平坦ではなかった。
21歳の時、仕事中の事故で右足を失ってしまった。
高校時代はソフトテニス部で、インターハイ、国体に出場するなど、その才能を遺憾なく発揮し、スポーツに明け暮れていた彼女にとって人生最大の挫折。それは想像を絶する苦難だった。
しかし、そんな失意の中で中西は「義足」に出会う。この出会いが大きな希望をもたらし、彼女を走り幅跳びという新たな挑戦へと導いた。2016年には、31歳で自己ベスト更新の5m51cmの跳躍で日本新記録、アジア記録を打ち立てると、同年リオパラリンピックでは4位に。メダルまであと一歩と迫った。
中西はこれまで北京、ロンドン、リオデジャネイロと3大会連続でパラリンピックに出場してきた。今回で4度目となる東京パラリンピックでは、前人未到の6mを飛ぶことを目標にしていると言う。
「走り幅跳びは、タイミングや風によって20センチも30センチも変わる時があるので
6メートルも跳べる可能性があると思っています!」と、その言葉に一切の迷いはない。
番組では、2019年11月、パラ陸上のドバイ世界選手権大会が行われ、今シーズンのベスト記録で金メダルを獲得し、来年の東京パラリンピックの代表に内定するまでに密着。
夢への切符を手に入れるまでの軌跡を追う。

PROFILE

1985年6月大阪生まれ。身長158cm。
高校生時代にソフトテニスで、インターハイ、国体出場。21歳の時に仕事中の事故で右脚下腿切断。約1年後2007年100m走、200m走で日本記録を樹立。
2008年、北京パラリンピック100mで6位入賞、200mで4位入賞。
2012年、ロンドンパラリンピック100m、200m、走り幅跳びで決勝進出。
2016年、リオジャネイロパラリンピック走り幅跳び、4位入賞。
日本記録・アジア記録保持者。

STAFF
演出:望月馨
構成:田代裕
ナレーター:窪田等
撮影:水上智重子
音効:中嶋尊史
編集:宮島亜紀
制作協力:ネツゲン
プロデューサー:中村卓也・髙木宏

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