役者達により魂が…

ドラマというものの最初の設計と世界観を作り出す設計図。それが脚本だ。
ドラマの創り方の第四回は、脚本家の篠ア絵里子さんにお話を伺った。

「実は学生の頃に教師を目指していて、中学校に教育実習に行ったことがあるんです。そのときに実習生として子供たちと直に接した体験が大きく影響していると思います。」

学園ドラマの脚本を書かれるのは初めてという篠アさん。
しかしながら実際に脚本を読んでみると、本当にはじめてなのか!?と思わせるくらい 思春期の中学生の微妙な感情の揺れを見事にとらえている。
なるほど、 リアルな学園ドラマが生まれるにはこんな理由があったのである。
ということは主人公の美空への思い入れは相当強いのでは?

「ええ、自分ができなかった教師という仕事を見事にこなしていく美空は どうしても自分の分身で、かつ理想の存在になってしまいますね。 思わず自分の口癖なんかを無意識にセリフに取り入れちゃったりして。 Sプロデューサに見事に指摘されちゃいました(笑)。」

人気アニメの脚本も数多く手がけている篠アさん。
いよいよドラマもクランクインし、収録前に行なった読み合わせでは アニメも手がける篠アさんならではのスピーディでテンポのよいセリフに、 様々な役者さんたちの生の声が吹き込まれていく。シナリオという名の土台を元に、 出演者の方やスタッフの力がより良いものを生み出すのである。

「自分が書いたシナリオが、皆さんの協力でどんどん良いものに生まれ変わって いって一人立ちしていく。それが本当に楽しみなんです。逆に自分が驚かされる くらいですね(笑)」
そう語る篠アさん。
本当にどんなドラマになるのか楽しみです!!