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第10話:妖魔の終焉
地鳴りの様な嫌な音が低く途切れることなく響く旧病棟は、異様な気をまとっていた。琉奈(夏帆)と朝陽(大和田健介)、斑目(鈴木一真)が意を決して旧病棟に入ると、“キヌ”の邪悪な力に吸い寄せられた様々な幽霊が襲ってくる。琉奈はたどたどしくも真正面から立ち向かうが。
旧病棟の階段を上がり最上階の廊下に行くと、今までなかったはずの「壁の扉」が現れ、ゆっくりとその扉が開く。琉奈と朝陽は覚悟を決め、暗闇の中を恐る恐る歩き出すと、目の前に白装束の女がうずくまっていた。
第9話:徘徊する魑魅魍魎
朝陽(大和田健介)と斑目(鈴木一真)は、五十年前、ある祓い師が悪霊を旧病棟の最上階に封じ込めたということを知り、病院へ戻る。病院では、黒い歯をむき出しにした患者やナースたちが、他の者に噛み付こうとして襲い掛かるという異様な光景が繰り広げられていた。それは、五十年前と同じ“キヌ”の呪いだった。
人々が逃げる中、琉奈(夏帆)が現れる。惨状を目の当たりにし、唖然とする琉奈は、背後から呪われた黒い歯のナースに襲われ…。
第8話:怨嗟の叫喚
朝陽(大和田健介)と斑目(鈴木一真)は、“キヌ”の真相を探るために旧病棟の最上階に向かう。しかし、琉奈(夏帆)や彩香(川上ジュリア)が見た「壁の扉」は見当たらなかった。
朝陽は父である院長の隈川圭太(春田純一)から、明治時代に起こった“キヌ”にまつわる呪い話と五十年前にも同じような出来事が起こっていたことを知らされる。圭太が今回の元凶を琉奈と考え、病院から去るように命じていたことを知った朝陽は、急いで琉奈のアパートへと向かう。
その頃、病院では日に日に怪奇現象が増えていた。患者たちも怯え、ナースたちも堰を切ったように「怖い」「こんなところ辞めたい」と口々に語りはじめた。
第7話:憑依の咆哮
彩香(川上ジュリア)のインタビュー映像を見た琉奈(夏帆)は、痙攣を起こし不気味な声をあげたかと思うと、“キヌ”という女の霊が、彩香(川上ジュリア)に取り憑いていると言って気を失ってしまう。その彩香は病院内で、数時間前から行方が分からなくなっていた。
目を覚ました琉奈は朝陽(大和田健介)とともに急いで病院へと向かう。先にボイラー室へ向かった琉奈が目にしたものは、死人のような顔色で唸り声をあげ、この世のものとは思えない表情をした彩香だった。
第6話:呻く心霊動画
愛美(高田里穂)の身に悲劇が襲う。悲嘆に暮れる琉奈(夏帆)は「私のせいだ」と自分を責める。朝陽(大和田健介)はそんな琉奈を心配そうに見守っていた。
一方、病院内ではさらなる怪奇現象が起こり、彩香(川上ジュリア)の言葉通り、琉奈が元凶ではないかと誰もが疑い始めていた。
愛美の上司である斑目(鈴木一真)は、朝陽を呼び出し、インタビューに応じる彩香の肩越しに映る琉奈の映像を見せる。朝陽は疑いを晴らす方法として、この映像に向き合うようにと、琉奈に訴える。
第5話:纏わりつく幽鬼
愛美(高田里穂)が救急車で運び込まれる数日前。
斑目(鈴木一真)と愛美は、隅川病院の怪奇現象の裏付けを取ろうと躍起になっていた。そこに彩香(川上ジュリア)からインタビューに応えると連絡が入る。彩香は琉奈(夏帆)が来てから病院内で不可解なことが起きていると打ち明ける。
その夜、彩香のインタビュー映像をパソコンで何度も再生する愛美は、彩香の肩越しの窓外に映るモヤのようなものに気付く。その時、また「さえこ」から謎のメールが入る。気味が悪くなり、身支度を整えて帰ろうとするが愛美だったが・・・。
第4話:禍を呼ぶ女
琉奈(夏帆)は、度重なる心霊体験を思い出し、仕事に身が入らない。ミスを連発し、主任ナースの純子(森脇英理子)からは怒られっぱなしだった。さらに、患者からも、琉奈を担当から外してほしいとさえ言われてしまう。
純子と彩香(川上ジュリア)は、彩香の背後にぼんやりと琉奈の顔が写っている写真を見つける。今まで病院内で噂された怪奇現象に聞く耳を持たなかった純子も奇妙な体験をしたことをきっかけに、「幽霊を見た」と言う患者の一人である韓国からの留学生・テヒ(Lizzy)に詳しく話を聞く。
夜勤前、琉奈は愛美(高田里穂)から最近変なメールが入ることを電話で打ち明けられる。差出人は「さえこ」。愛美は中学時代に事故で亡くなった楠山冴子しか思い当たらないと言うが…。
第3話:地を這う心霊写真
亡くなる二週間前、入院中の石川勲(高橋長英)は、ナースの彩香(川上ジュリア)と談笑しながら、自分の撮った1枚の写真に目を奪われた。一人で写る彩香の背後に、ぼんやりとした煙のようなものが写っていたのだ。その後、石川は置きっぱなしにしていた例の彩香の写真のさらなる異変に気付く。ぼんやりと写っていた煙のようなものが琉奈(夏帆)の顔に変化していたのだ。ゾッとする石川は写真を何度も捨てるが、なぜかそのたびに手元に戻ってきた。
琉奈の親友である愛美(高田里穂)の上司、ディレクターの斑目和也(鈴木一真)は、かつてお化け屋敷と呼ばれていた隈川病院について調べるため、石川のもとを訪ねる。元カメラマンの石川は、数年前自身が撮影した旧病棟の心霊写真が原因で仕事を失くしていた。
第2話:あの世からの囁き
閉鎖されている旧病棟の1階で、「ルナ」というか細い女の声に琉奈(夏帆)はどこからともなく呼びかけられる。取り憑かれたように階段を上ると、最上階の廊下の突き当たりから再び声が聞こえてきた。そしてその奥からやせ細った女の手が這い出るのを目にした琉奈は恐怖に襲われる。
一夜明け、「旧病棟ではなにもなかった」と平然を装って出勤した琉奈。その様子を見た朝陽(大和田健介)は、最近病棟で起こっている不可解な出来事を父である院長の隈川圭太(春田純一)に報告する。そして子供の頃からずっと疑問に思っていた、旧病棟の最上階に行ってはいけない理由を尋ねるのだが、圭太は「気にするな」の一点張りだった。
第1話:霊の蠢く病院
森に囲まれた、町はずれの隈川病院。ナースの尾神琉奈(夏帆)は、2週間前から研修医の隈川朝陽(大和田健介)や厳しい主任ナースの木藤純子(森脇英理子)とともに働いていた。消灯後のある夜、琉奈の後輩ナース・鈴木彩香(川上ジュリア)は、暗い廊下で血だらけのセーラー服の女の子と出会うが、すぐに消えてしまうという体験をする。
翌日、琉奈の親友で、映像制作会社に勤める坂井愛美(高田里穂)が琉奈を訪ねる。幼い頃から霊感が強かった琉奈は中学時代、通学途中で事故死した同級生の血まみれの霊を見たことがあった。そんな琉奈を気味悪がる同級生の中で、ただひとり友達でいてくれたのが愛美だった。
病院ではその後も患者から「幽霊を見た」という話が聞こえてきた。そんなある夜、備品を取りに、琉奈は閉鎖されている旧病棟へと向かう。
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