桜咲くまで日記 :#10 竹園元
大垣監督から引き継ぎます。大垣監督ご苦労様でした。

今回は「効果音」について書きたいと思います。「音効」さんは、いろいろな「音」をつけてくれます。この週では43話の「ロケ」部分に注目です。ロケではドラマの上で不要な音が入ってしまうことが多いというのは7週目に記載しましたが、都会と違う雰囲気を出すために、沢山の「自然音」をつけます。台詞と音楽・ノイズとのバランスを常に意識しながら「音演出」をするのです。かなり繊細でタフな作業になります。

そんな中で、私個人がこだわった箇所が3箇所あります。

* 41話の菜穂子の芝居場(菜穂子・道子・仁/リビングのシーン)で菜穂子がつけたテレビの音。
* 43話のカラオケ店でかかる「曲」。
* 最終回の道子・仁の二人きりの素敵なシーンの前についているテレビの音。

41話、最終回のテレビの音はなんとこのドラマの宣伝を担当している人物が吹き込んでいます。さすが元アナ○ンサーです。
 
さて、テーマの話をあまりしてきませんでしたが、上記43話のカラオケ店にかかる曲がささやかながらこのドラマのテーマを表現しているかもしれません。さらに難しかったのは最終回のエンディングです。「ふるさと」あるいは「心のふるさと」のような抽象的なテーマだけにどこに落とし込むかが肝心です。脚本ではある箇所から後は描かれていませんので、「演出」の仕事の範疇になるわけです。視聴者の皆様はどのように想像されているのでしょうか? 是非楽しみにしていてください。