楠見薫さんインタビュー


大変身を遂げた戸ノ山さつきを演じる楠見薫さん。「恋する乙女の戸ノ山さんがすてき」「周作先生とのゴールインはあるの?」パート3でますます空想シーン爆発の楠見さんにお伺いしました。

―パート3では周作先生への思いがエスカレートして、空想に磨きがかかりましたね?
「空想というか妄想というか、昔からあったんですけど、パート2の時は期待(スタッフも期待してました)に応えようと、エスカレートしたり、テストごとに変えたり、私の中でこっそりやっていたつもりなんです。パート3では逆に裏切る方向にしてみようかと、ガーッとやるだろうと思われているところで押えてみたり、大人しくやるところでテンションあげてみたり・・・」

―ひそかに楽しんでいらした訳ですね。
「他の人とは関係なく自分のひそかな楽しみを持っていないと、しんどくなりますから。ひそかに楽しみながらやっていたんですよ(笑)」

―ついに婦長に対抗してイメチェンされましたね。台本には「ナチュラルなソバージュ」と書かれていました。
「まだ、前のヘアスタイルでの収録も残っていたので、戻せるような髪型というのをヘアメイクさんと『どうしよう?』ってずいぶん相談しました。それでこうなったんです。あのウランちゃんヘアもパート3ではかなりハネが強くなってたし・・・」

―鉛筆かなんか乗りそうでしたよね。
「乗ります、乗ります、絶対乗りますよ(笑)」

―イメチェン後の登場シーン(「かたつむり」)も印象的でした。
「あれは監督さんがサスペンス劇場チックに、と。でも前のウランちゃんヘアだから乙女チックな空想シーンも成り立つのかな、と。こういう髪型にしてしまうと、すんなり見えてしまって、視聴者の皆さんの反応が怖いですよね〜。そこで『ご母堂さま』を『ごぼうさま』に間違えたりするなんて、あんまりですよね。いくらなんでも間違えへんわ」

―今回の収録で苦労なさったところは?
「料理のシーンで『かたつむり揚げ』を作るというところかな。リズミカルに料理するように言われて大変でした。玉ねぎを最初から炒めて、フライパンを動かしながら、しゃもじで延々炒めていたら、手が痛くなりました」

―ファンも気になる今後の戸ノ山さんの恋の行方ですが、楠見さんはご自身はどう思われていますか?
「正直言うと、このままがいいと思うんですよ。結婚はちょっと違うような気がして・・・楠見的にはどうかな〜と。結婚させて面白くなるのかというとそうでもないかな、と。今のこの距離感がいいと思うんです。それに、周作先生と成田婦長の関係もすてきだと思う。成田婦長は木里子さんのこともよく知っているし、木里子さんのことを周作先生と話す医長室のシーンもすてきですし。あのままでいいと思うんですよ」

その縦横無尽な演技で視聴者だけでなく、スタッフも楽しませてくださった楠見さん。早いクランクアップになってしまったのが、ほんとうに残念でした。それにしてもあのウランちゃんカールに何か乗せてみたかった・・・。