次回12月22日放送

商店街に建つ長屋をリノベーション
100年ものの柱と梁を活用する家

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舞台は大阪市北区。商店街に建つ築100年の長屋をリノベーションした家を紹介する。
梅田から約10分ほどの場所にある中津商店街は、いわゆるシャッター商店街。建築家である住人(アルジ)は都心からアクセスが良く、広さと予算が折り合ったことから、商店街の乾物屋と果物屋だった築100年の4軒長屋のうち2軒をリノベーションすることに。ところが、作業を始めてみると想像以上に家が傷んでいたため、まずは構造を補強。結果、費用が想定の4倍以上になってしまい、構造以外はお金をかけるところと節約するところを割り切ることにしたという。
住人(アルジ)夫婦と6歳の息子が暮らす2階のリビングダイニングキッチンは、長屋とは思えない明るく広々としたワンフロア。4部屋に仕切られた壁をなくし、長屋2軒分を1軒につなげて広さを確保した。しかし、長屋は柱や梁を隣の家と共有しているため、すべてを取り払うことはできない。そこで、元々横木をはめていた柱の「ほぞ穴」に別の木を差し込んで子どもの服を掛けられるようにしたり、柱に新しく木材を足して棚にしたりと、柱や梁を生活に活用している。また、水回りと収納は家の両端に配置し、隣家との間に層を作ることで遮音効果を生み出した。これで特別お金をかけずに、隣の家の生活音がかなり軽減されたという。
2階にある大きな柱のようなものは、天井から光を取り込む「ライトダクト」。中の鏡面パネルで反射させ、1階にある建築事務所まで光を届けている。さらに、商店街に面している事務所は全面ガラス張りにして長屋の暗さを克服。「中の明るさが外にあふれ出して、街もよりよくなるかな」と、住人(アルジ)は思いを語る。
建物から外1mのエリアは所有者が自由に使ってもいいスペースで、住人(アルジ)はベンチと自転車置き場を設置。近所の人の憩いの場としても利用されている。長屋の特徴をフル活用し、素敵な空間と地域の人々との絆を作り出した家を紹介する。