四国では、十一尺巨砲を備えた要塞・富嶽の完成をもって西海の鬼・長曾我元親は、安芸・厳島の沖合いでの決戦の用意をしていた。一方、西への道中にあった幸村は、「将」として信玄より託された役割を果たす目的と、幸村個人の想いの間に揺れる。二つの相反する想いの前に幸村が下した決断とは……!?