第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

関商工、強豪に一矢 「やりきった」達成感 「花園で正月」後輩に託す /岐阜

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会(全国高体連、毎日新聞社など主催)は、大阪桐蔭(大阪第一)が桐蔭学園(神奈川)を決勝で降し、初優勝を果たした。県代表として、東大阪市花園ラグビー場に登場した関商工は、初戦の高松北(香川)に大差で勝利。強豪・東福岡(福岡)との2回戦では、3-69で敗れ、力の差を見せつけられた。同校のこれまでの戦いを振り返る。【沼田亮】

 2回戦で敗れた後のロッカールームには、悔し涙ではなく、お互いを励まし合う明るい声が響いた。「やりきった」。関商工の選手たちは一様に達成感を感じていた。

 新チームの転機となったのは、昨年の全国高校選抜ラグビーフットボール大会の初出場だ。強豪・桐蔭学園との試合では7-90で大敗。それでもグループステージを2勝1敗で終えるなど、早い時期から全国のレベルを体感できたことが、チーム全体のレベルアップにつながった。勢いそのままに県大会も制し、全国の舞台へ挑んだ。

 初戦で高松北と対戦。体格差で上回る相手に、FW陣を中心に試合を優位に組み立てた。ゴール前ラックから立て続けにトライを挙げたほか、パスをつないで加点。後半では磨いてきた守備力でインゴールを守りきり、89-0で勝利。井川茂雄監督は「攻撃でそれぞれの持ち味がたくさん出て、無失点で抑えられてよかった」とたたえた。

 16強をかけ、2回戦で東福岡と激突した。俊足のバックス陣をそろえる相手に対し、展開ラグビーで対抗することは難しいと判断。ゴール前のモール攻撃や、相手の意表を突くプレーに持ち込もうとした。しかし、相手の力は想像以上だった。相手のWTBにサイドを突破されるなどして立て続けに失点。得点はPGのみに抑えられ、3-69で敗れた。

 だが、きらりと光るプレーも随所に。前半26分、ゴール直前でSO山田楓真主将(3年)がインゴールを狙いハイパントを蹴り上げた。大会前から練習を重ねてきたプレー。インゴールで味方がキャッチすればトライという場面で惜しくも防がれたが、準備した戦い方ができた瞬間だった。守備面ではWTB上野颯汰選手(1年)やフランカー後藤匡揮選手(3年)、CTB高井翔馬選手(同)、プロップ古田達裕選手(同)らの好タックルもあり、幾度も相手の突破を阻んだ。

 試合後、井川監督は開口一番、「本当に恥ずかしいゲームではないので、胸張って岐阜へ帰れる気持ちです」と語った。山田主将は「春は桐蔭学園に7-90で大敗したが、今回東福岡から3点取れたことも、69点に抑えられたことも自分たちの成果。チーム全体でやりきったという思いが強い」と笑顔で試合を振り返った。

 来季はスタメンとして全国大会を経験した上野選手や清水健人選手(2年)の両WTBなど力のある下級生が残る。「花園で正月を迎える」。その目標は、後輩たちに託された。

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記事(提供:毎日新聞/2019/1/11 12:04)

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