第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

桐蔭学園・チーム専属ドクター、中沢さん 選手の体調下支え 夢の舞台、万全な状態で /神奈川

きょう準決勝

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社、日本ラグビー協会、全国高体連など主催)で、5日に東福岡(福岡)との準決勝に臨む県代表の桐蔭学園。4強入りを下支えしたスタッフの中に、チーム専属のドクター、中沢暁雄さん(56)がいる。「全国で優勝する上での一助になりたい」。選手たちの体調を常に気遣い、風邪の予防やけがの治療に励んでいる。

 桐蔭学園の選手たちは全国大会中、宿泊先のホテルの廊下、大会会場の花園ラグビー場のロッカールームなど、至る所でスプレーをまく。中身は次亜塩素酸を水で4倍に薄めた消毒液で、プールなどで使用されるものと同じ役割を果たす。「口に入れても大丈夫だよ」。導入した中沢さんはそう目を細める。

 中沢さんは12年ほど前から、こうした徹底予防を始めた。タックルやスクラムなど接触プレーが日常茶飯事のラグビー。「けがをするのは仕方ないが、体調は事前に整えられる。選手たちにはグラウンドで思う存分、パフォーマンスを発揮してもらいたい」。今では選手たちを取材する報道陣にも、マスクの着用を呼びかけている。

 普段は東京都町田市で開業医をしているが、休みの日に試合があれば、足を運ぶ。自身も桐蔭学園のOB。夏のキャンプや冬のスキーに付き添うなど、約30年前から学校行事にも携わってきた。ラグビー部が花園での全国大会に出場すると、10日以上も仕事を休んでサポートする。報酬は一切もらわない。

 自分は選手たちの技術や判断について何かを言う立場ではないという。ただ、選手たちが青春をささげて練習を重ね、ようやくつかんだ夢の舞台。「花園まで来て、風邪をこじらせた選手を自宅に帰したくはない。医療の現場では『あのときこうすればよかった』という後悔は通用しない。だからこそ、万全な状態で悔いなく試合に挑んでほしい」

 桐蔭学園は昨年まで2年連続で決勝進出を逃し、悔し涙をのんだ。雪辱に燃える選手たち。その傍らには、心強いサポーターの姿がある。準決勝は5日午後2時半、キックオフされる。【洪〓香】

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記事(提供:毎日新聞/2019/1/5 12:04)

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