第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

準々決勝 不屈の猛攻に拍手 報徳、4強ならず /兵庫

 東大阪市花園ラグビー場で開催中の第98回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)は第5日の3日、準々決勝があり、県代表の報徳学園は大阪桐蔭(大阪第1)に17-38で敗れた。相手の堅い守りに苦しめられたが、試合終了間際に続けて2トライを奪い返す粘りを見せた。4強入りはかなわなかったが、Aシード校を相手に最後まで得点を狙い続ける闘志をみせた選手たちに、スタンドからは「ナイスゲーム」と温かい拍手が送られた。【石川勝義】

 前半、序盤から相手に連続4トライを決められた報徳学園。相手の強いプレッシャーにミスが相次ぎ、攻め切れない時間が続いた。スタンドで応援したラグビー部の今仲彩人さん(3年)は「これまでやってきたことを信じてほしい」と声を張り上げ仲間を鼓舞した。

 防戦一方の中、ロック山本凌士選手(2年)は攻守交代につながる闘志あふれるタックルを見せ、兄健斗さん(24)は「雰囲気を変えるプレー。最後まで粘ってほしい」。

 その思いに応えるように、29分、ゴール直前のラックからロック伏見拓翔選手(3年)がトライ。伏見選手は「これまでの試合はバックスが活躍してくれていたので、『今日はFWで勝負しないと』とFW陣で話していた。ラック裏の甘い部分を狙った」。

 後半も2トライを許したが、報徳フィフティーンが最後に気迫を見せた。30分、ゴール前10メートルのラインアウトからモールを作ると、バックスも参加して13人で相手を押し崩し、フッカー大賀宗志選手(3年)がトライを決めた。

 ロスタイムの32分には途中出場のフランカー吉田幸司選手(2年)のタックルをきっかけに大賀選手が自陣でボールを奪い、3人でつないだ後、フルバック山田響選手(2年)がディフェンスをかわして独走。「まだ先輩たちを引退させたくない」とゴールラインまで走りきってトライし、2万人近くの観客が入ったスタンドから大きな歓声と拍手がわき起こった。しかし、間もなくノーサイドの笛が鳴った。

仲間と戦った聖地「幸せ」 NO8・福西隼杜主将(3年)

 「試合を最後の最後まで諦めず、絶対に勝ちたいという気持ちだった。自分たちのやってきたことを最後に示すことができて良かった」。チームを率いたNO8の福西隼杜主将(3年)は、花園最後の試合をそう振り返った。

 中学時代に全国優勝を経験し、2017年度U17(17歳以下)日本代表や18年度高校日本代表候補に選ばれた逸材。西條裕朗監督(55)は「口数は少なくとも、チームを背中で引っ張るタイプ」と評する。自身も「体を張って、主将の役割を果たす」と語り、花園ではディフェンスを引きずる前への力強い突進や、相手を押し返す激しいタックルで仲間を勇気付けた。

 「ブレークダウン(密集でのボール争奪戦)で日本一になる」を合言葉にチームを一つにまとめ、悲願である初優勝を目指した。試合終了後、「花園優勝は夢だった。負けてしまったが、仲間たちとこのグラウンドで試合でき、本当に幸せだった」と話した福西主将。かなわなかった夢を後輩たちに託し、高校ラガーの聖地を去った。

 ▽準々決勝

報徳学園 反2

 1 1 0 0  7 2 0 0 0 10 17

 T G P D  前 T G P D  後  計

 4 3 0 0 26 2 1 0 0 12 38

大阪桐蔭 反7

〔阪神版〕

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記事(提供:毎日新聞/2019/1/4 12:41)

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