第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

岡谷工、悔いなし 後半互角、1トライ /長野

 東大阪市花園ラグビー場で開かれている第98回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社、日本ラグビー協会など主催)は30日、2回戦があった。県代表の岡谷工はシード校の天理(奈良)に5-43で敗れた。後半は1トライを挙げ互角に戦った選手に、スタンドから惜しみない拍手が送られた。【山本有紀】

 後半19分、ゴール前のラインアウトモールからPR三鬼佑斗選手(2年)が左に持ちだし、左隅にトライ。敵陣に踏み込めない状態が続いていた岡谷工の反撃に、スタンドは歓喜に沸いた。三鬼選手の母美穂さん(45)は目に涙をため、「相手は強豪だが、チャレンジしてほしいと思っていた。花園で1トライを決めてくれて、いい記念になった」と喜んだ。

 前半は天理のフィジカルに圧倒され、立て続けに6トライを許した。選手たちはハーフタイムに「悔いを残したくない。今までやってきたことを全て出しきろう」と声をかけ合った。

 後半はボールを回さず、まっすぐアタックを続けた。トライの場面も「人数で重くしたモールで少しずつ進み、トライを取る」という日ごろ練習してきた成果だった。

 試合には敗れたが、選手たちの顔には充実感がにじんでいた。吉池風知主将(3年)は「全員で向かっていけた。悔いのない試合ができた」と話した。

1年生マネジャー

 ○…マネジャーの大和早希奈さん(16)と三沢桃加さん(16)=いずれも1年=は、普段の練習後に部員たちが食べるおにぎりを作り、チームを支えてきた。2人は練習が始まると、外にある水道で「冷たい!」と言いながら12合分の米を洗い、米が炊きあがると「熱い!」と言いながらおにぎりを計24個作るのが日課だ。部員たちから「ありがとう」と言われるのが何よりうれしいという。週6日の練習のサポートはつらい時もあるが「3年生までマネジャーを続けたい」と口をそろえる。

嫌なことを率先し 吉池風知主将(3年)

 後半、岡谷工伝統のモールの最前列で「行くぞ、行くぞ」と心の中で叫んだ。最後はPR三鬼佑斗選手(2年)が待望のトライ。後半は強豪相手に互角の勝負に持ち込んだ。

 1年前からチームの課題だと感じていたフィジカル面は、食事と練習で鍛えあげた。夏合宿では、例年のように上級生が下級生に無理やり食事を取らせることはせず、何も言わずに自ら一番の早さで大盛りのカツカレーを4杯食べた。同級生も後輩も「自分たちも食べないと」とついてきてくれた。冬は練習前の走り込みとウエートトレーニングをチーム全体で徹底した。

 リーダーシップに自信があるわけではない。だからこそ、言葉で指導するのではなく、嫌なことを率先してやる姿を見せてチームを引っ張ってきた。

 1年間で学年間の壁のないチームを作り上げた。目標のベスト16入りは果たせなかったが花園での価値ある1勝を挙げた。「花園は自分たちの力でしか行けない場所。一人一人が何をすべきか考えて」と後輩たちにエールを送った。【原奈摘】

 ▽2回戦

岡谷工 反13

 0 0 0 0  0 1 0 0 0 5  5

 T G P D  前 T G P D 後  計

 6 4 0 0 38 1 0 0 0 5 43

天理 反7

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/31 11:27)

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