第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

札幌山の手、熱闘に幕 シード校の壁高く /北海道

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)に出場している南北海道代表・札幌山の手は30日、東大阪市花園ラグビー場であった2回戦でシード校の中部大春日丘(愛知)と対戦した。札幌山の手は攻守に果敢なプレーを見せ善戦したが、展開やモールで攻める中部大春日丘に17-48で敗れ、悲願の16強進出は果たせなかった。【土谷純一】

 重量級のFWを1列目にそろえる中部大春日丘に、札幌山の手は早い出足と鋭いタックルで最後まで食い下がった。

 前半2分、10分と連続でトライを許し、主導権を奪われたかに見えた15分、相手ゴール前まで進み、ラックから出たボールを左CTB堂薗(3年)がキックパス。キャッチした右WTB高橋(2年)が右端にトライした。一進一退の攻防が続く中、22分にもラックを起点にした攻撃でトライとゴールを決めた。

 風下に回った後半、佐藤監督の「継続して攻める」という作戦通り、4分に左中間10メートルのラックから右に回し、NO8ヴェア(2年)がトライ。これで勢いに乗りたかったが、その後は相手FWに押し込まれる場面が続く。セットプレーでのミスも出て、次第に点差が開く苦しい展開となった。

 今回もシード校の壁を打ち破れなかった札幌山の手だが、持ち味の突進力を生かした気迫あふれる攻撃と粘り強い防御は、全国に十分通用することを示した。

見事なキックパス

 ○…札幌山の手の左CTB堂薗覚(3年)は、中部大春日丘に2トライを決められた後の前半15分、相手の意表を突くキックパスを出し、相手の流れを断ち切るトライにつなげた。普段からキックパスを重点的に練習してきたという。「合図が出ていた」と、周りの選手とコミュニケーションを取り、練習の成果を発揮。持ち前の冷静さで「落ち着いて蹴った」。試合には負けたが「花園でプレーしたという貴重な経験を生かしたい」と、卒業後もラグビーを続ける覚悟を語った。

「兄の分まで」1勝もぎとる 札幌山の手3年・繁松秀太主将

 「この舞台で勝ちたい」。2年前、札幌山の手の3年生だった兄の哲大さん(19)が、花園でプレーする姿をスタンドで見た。惜しくも初戦で敗退。その日から同じ舞台に立って勝利することが目標になった。

 中学までは兄と同じサッカーをしていた。兄が高校でラグビー部に入り、追いかけるように同じ道を選んだ。期待に胸を膨らませて入学したが、サッカーとは全く違う競技に苦戦。すでに活躍していた兄と比べ「なんで俺はできないんだ」と劣等感に悩まされることもたびたびだった。

 「このままではダメだ」と、自分の良いところを伸ばすことを意識。サッカー経験から得意のステップを生かせるように練習を重ねた。コツコツと努力を続ける姿勢が認められ、主将を任されるまでになった。

 2年の時は道大会決勝で敗退。そして高校生活最後の年、チャンスが訪れた。2年ぶりに帰る花園で「兄の分まで勝つ」と初戦で勝利をもぎとった。

 迎えた2回戦。シード校に勝てば同校にとって初の快挙。「先輩たちが越えられなかった壁を越えたい」と臨んだ。先制トライを決められた直後の前半6分、激しいタックルで流れを山の手に引き戻した。「主将としてのプレーを見せたかった」という気迫のタックルだった。

 善戦したものの敗れ、悔し涙を流し、憧れの舞台をあとにした。

札幌山の手 反8

 2 1 0 0 12 1 0 0 0  5 17

 T G P D  前 T G P D  後  計

 4 3 0 0 26 4 1 0 0 22 48

中部大春日丘 反5

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/31 10:55)

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