第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

桐生第一の挑戦/下 NZ留学 最高峰の技に学ぶ /群馬

 昨年3月、当時2年生だったFL新井穂主将とSO斉藤誉哉選手はラグビーの強豪、ニュージーランド(NZ)へ留学した。新井主将は初めて参加した練習で受けた衝撃を今でも鮮明に覚えている。「状況判断能力が高く、ポイントに駆けつける速さも全然違った」

 NZ留学は元日本代表の霜村誠一監督の提案で2016年から始まった。自身も23歳の時にNZにラグビー留学した。「もし高校生の時に行っていたらその後の6年間の使い方が変わっていた」と振り返るほど刺激を受けたという。

 毎年、希望する選手が自費で5カ月間留学する。今年はCTBの奥田北斗選手(2年)が留学した。

 現地ではラグビー漬けだ。週5日、オールブラックス(NZ代表の愛称)の元選手らから指導を受けるほか、現地の高校のラグビー部に入り、週末には試合にも参加する。

 留学した3人は世界最高峰のラグビーを余すところなく吸収した。「日本人は体を大きくしようとして目に見える筋肉を鍛えるが、ニュージーランドでは瞬発系の筋肉、インナーマッスルを鍛えることに重点を置く」(奥田選手)。新井主将は留学中に瞬発力を重視した体作りを行い、現地校のチームが参加するリーグ戦で「ベストタックラー賞」を受賞した。

 NZではチーム内のコミュニケーションも盛んだ。奥田選手が言う。「ミーティングでは選手が黙る時間がないんです。コーチの意見にただ従うのではなく、わからなければ積極的に質問し、選手自ら提案する」。斉藤選手も「試合中も声を出さないと、ボールが回ってこない。コミュニケーションを取ることによって周囲からも信頼してもらえた」と話す。

 武者修行を終えた3人は「細かいプレーの精度が上がった」と口をそろえる。「どうしたら速いパスを出せるか、パスをもらうときは右足でもらうなど、パス一つとっても細かい指導をうけた」(奥田選手)。霜村監督は「主力選手が留学で半年間いないのは痛手だが、力を付けた選手がチームに戻ることで、他の選手にも良い刺激になる」と手応えを感じている。【菊池陽南子】

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/28 12:40)

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