第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

誓い合った「母の分まで」 3兄弟で花園出場 大阪朝鮮・李主将

 東大阪市花園ラグビー場で27日開幕した第98回全国高校ラグビー大会で、4大会ぶりの出場を果たした大阪朝鮮(大阪第2)が28日、初戦に臨む。左センターの李承信(スンシン)主将(3年)は、同校で主将を務めた兄2人に続いて「聖地」に立つ。6年前に母永福(ヨンボク)さんを乳がんで亡くし、兄弟で「母の分まで生きる」と誓い合って練習に励んできた。

 李3兄弟は神戸市で生まれ育った。長兄の承記(スンギ)さん(22)は高1から3年連続で、次兄の承※(スンヒョ)さん(19)は高1で花園に出場。いずれも3年時には主将に就いた。それぞれ法政大、帝京大でラグビーを続ける。

 2人の兄の影響で、李主将も4歳でラグビーを始めた。地元のスクールに通い、3人で毎日のようにボールを投げ合った。

 小3の時、母のがんが発覚。闘病生活が続いたが、小学生最後の夏休みだった2012年7月30日に母を失った。まだ44歳だった。現実を受け止められず笑顔のない日々が続いたが、2週間を過ぎたころ、高1だった長兄が言った。「しっかり気を持ち、母の分まで一生懸命生きていこう」。この年の冬、長兄は花園のグラウンドに立った。

 兄2人を追うように末っ子も大阪朝鮮に進み、2年で高校日本代表に。主将として臨んだ今年11月の大阪府予選で優勝した。ラガーマンだった父東慶(トンギョン)さん(53)からは「全国では、もっと準備しなければ厳しい戦いになる」と言われ、決勝翌日も練習を休まなかった。

 15年前の83回大会で同校が初めて全国への切符を手にして以降、今大会は10回目の出場という節目となる。過去には4強入りも果たしており、チームが掲げるスローガンは「復活」。13回連続出場の日川(山梨)との初戦を前に、兄からリーダーシップを受け継いだ主将は言い切った。「再び大阪朝鮮の名を全国にとどろかせる」【加藤佑輔】

※「火」へんに「赤」二つ

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/27 20:48)

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