第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

尾道/下 気持ちで負けない戦いを あす初戦 /広島

 12大会連続出場の花園で、尾道の過去最高成績はベスト4。日本一のために越えるべき壁は何か。「一人一人が責任感を高め、プレッシャーに打ち勝てるようにしなければ」。攻守でチームを率いるフルバック高武(こうたけ)俊輔主将(3年)は大舞台目前の今月上旬、大阪第2地区代表の大阪朝鮮を迎えた壮行試合で、全国の強豪が花園に懸ける思いの強さを痛感した。

 県内では2002年の創部以来、ほとんどの大会で代表の座を勝ち取った。文武両道の環境や梅本勝監督(55)の指導を望んで県外から集まる選手も多く、今季のメンバーも逸材ぞろい。高武主将のほか、50メートル6秒台前半の俊足で突破力の高いハーフバック新和田錬(れん)選手(3年)も高校日本代表候補に選出。福井国体には部員20人が県代表に入り、ラグビー少年男子で全国5位となった。

 県予選は、1対1を基軸に前線で相手の攻撃を封じる尾道伝統のシャローディフェンスで、全3試合の失点を計19に抑えて12連覇。試合を終えた選手たちは、優勝の喜びに浸るよりも、花園ではどう戦うかに既に意識を向けていた。体格や技術に勝る強豪を打ち負かすには、気持ちで相手を上回るしかない。28日の初戦の相手も東京第2地区代表の本郷に決まり、大阪朝鮮との壮行試合にも、そう確認し合って臨んだはずだった。

 前半は尾道が立て続けに2トライを決め、優位に展開。しかし後半、開始早々から大阪朝鮮に連続でトライを奪われ、あっさり逆転を許す。そのまま流れを引き戻せず、タックルにも勢いがなくなり、終了時の差は20点以上に開いていた。

 「体の大きな相手に腰が引けて『受け』に回った。厳しい戦いを勝ち抜いたチームは意識が違う」。梅本監督は、試合結果よりもプレーに懸ける姿勢の差を気にしていた。

 壮行試合から2日後の全体練習。日が沈み、雨でぬかるんだグラウンドで、選手たちは攻撃パターンの確認に集中していた。新和田選手は「残された時間は短いが、克服できることは全てクリアしたい」。これまで以上に気迫のこもった掛け声が飛び交っていた。

 「選手間の意識差が一番の課題」と話していた高武主将も、緊張感の高まりに手応えを感じている。「技術面で劣ったとしても、気持ちでは絶対に負けない。花園ではそんなラグビーを見てもらいたい」【李英浩】

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/27 15:01)

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