第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

チーム紹介/上 第1地区代表・早稲田実 79大会ぶり6回目 地道なチーム改革結実 /東京

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会(日本ラグビー協会、毎日新聞社など主催)が27日、東大阪市花園ラグビー場で開幕する。都勢は第1地区代表の早稲田実(79大会ぶり6回目)と第2地区代表の本郷(8大会ぶり10回目)の2チームが出場する。大会開幕を前に頂点を目指す両チームを紹介する。

 11月に港区の秩父宮ラグビー場で行われた第1地区の決勝。早稲田実は強豪・国学院久我山のバックス陣を抑え込み、歴代最長ブランクとなる79大会ぶりの全国大会出場を決めた。「想定通りのゲームプラン。それ以上のパフォーマンスをしてくれた」。試合後、大谷寛監督(41)は興奮冷めやらぬ様子で話した。

 就任5年目の大谷監督は、スポーツテレビ局の社員。早稲田実の監督は歴代、社会人OBが交代で務めてきたため、平日の練習は監督が不在のことが多かった。

 指導を始めた当初「能力は高いのに、練習に取り組む姿勢が甘い。もったいない」と感じた大谷監督は、チーム改革に乗り出す。スポーツの普及・振興に取り組むNPO法人「ワセダクラブ」からコーチを派遣してもらい、指導者不在の日を減らし、ウエートトレーニングや栄養管理など体作りにも取り組んだ。そして、一つ一つのプレーに対し「花園に行くチームとして通じるのか」とミーティングで指摘し、選手の意識を高めた。

 チームは着実に力を付け、2016~18年に3年連続で決勝に駒を進めた。35年にわたってラグビー部の変遷を見てきた加藤進部長(58)は「大谷監督は『花園を目指すんだ』という思いが特に強かった」と話す。

 これまで選手集めでも苦労してきたが、14、15年と連続で準決勝に進出した頃から、少しずつ力のある選手が集まるようになった。神奈川県出身の小泉怜史副将(3年)は桐蔭学院や東海大相模など強豪校から誘いを受けたが、早稲田実の推薦入試を受けた。「常に勝っているチームで花園に行っても面白くない。早実の3年間のうちで絶対に花園に行く」という強い思いがあったからだ。

 その後の16、17年は2年連続で準優勝。1年生の時から試合に出場した相良昌彦主将(3年)、小泉副将、植野智也副将(3年)が先輩たちの思いを受け継ぎ、彼らを中心に「次こそは負けられない」という意識が醸成されていった。

 今年はポジションごとに班を作り、国学院久我山の試合ビデオを見て、サインプレーなどを分析。Bチーム(2軍)が国学院久我山のディフェンスの動きを再現し、対策を練ってきた。その成果が出て、本番では「相手の動きを完全に読み切っていた」(小泉副将)という。

 しっかり準備できた都大会と違い、花園までの時間は限られる。相良主将は「チーム力を上げれば自然と勝ちにつながる」と話し、強みであるディフェンスの強化に取り組んでいる。大谷監督も「花園で年を越すのは、ラグビーに関わっている人間にとって夢。何としても選手と実現したい」と意気込む。【山本有紀】

 <早稲田実の花園への軌跡>=第1地区

2回戦  早稲田実 48-0  狛江

準々決勝 早稲田実 94-5  日体大荏原

準決勝  早稲田実 64-0  成蹊

決勝   早稲田実 43-19 国学院久我山

〔都内版〕

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/26 2:08)

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