第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

日本航空石川/上 大敗教訓、経験値高め ブレークダウンで圧倒 /石川

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社など主催)は27日、東大阪市花園ラグビー場で開幕する。14大会連続14回目出場の県代表・日本航空石川は30日の2回戦から登場し、若狭東(福井)-国学院栃木の1回戦勝者と対戦。県勢で初めて8強入りした前回大会を超える成績が期待されるチームを、2回に分けて紹介する。【岩壁峻】

 経験値を高め、持ち味をさらに研ぎ澄ますことが、年間かけての課題だ。前回大会を正選手で経験しているのは、高校日本代表候補のNO8アサエリ・ラウシ選手(3年)くらい。新チームになって初めて全国に進出した高校選抜大会(3~4月)は、前回の全国大会準優勝・大阪桐蔭に14-62で大敗するなど、いいところなく予選リーグで姿を消した。経験不足に加え、冬場はグラウンド練習が満足にできないという能登半島の宿命を背負う選手たちは、自信を失っていた。小林学監督(49)は「『自分たちは弱い』という思い込みがあった」と振り返る。

 無い物ねだりはしない。春以降は、長所を伸ばすことに腐心した。それがブレークダウン(密集でのボール争奪戦)の強さだ。小林監督は「FWが早めに密集戦に持ち込む展開が理想」と語る。FWリーダーの渋谷柊羽選手(3年)も「自分たちが圧倒してバックスに楽をさせたい」。攻防どちらの場面でも密集では相手より1メートル前へ押し込む。「ゴールデンメーター」と呼ばれるスペースを確保し、ブレークダウンを制することが選手たちの合言葉になっている。

 「バックスがすごいというところも見せる」と息巻くのは、CTB大村亮介選手(2年)。WTB宮本武流(たける)選手(3年)とも共通する魅力はスピード。緩急をつけた走りで相手DFを突破し、正確なパスをつなげたい。SOは嶋竜輝選手が務める。1年生で司令塔を担うが、「大役を任される喜びがある」と肝も据わっている。東大阪市育ちの背番号10にとって、花園は中学時代に何度も駆け回った「庭」だ。「もう一度、ここ(花園)に戻ろうと思っていた」と、願いがかなった喜びをプレーで表現する。

 股関節を痛め、県予選を欠場したラウシ選手も11月中旬から本格復帰し、花園はベストメンバーで臨めそうだ。大学生らに混じってU20(20歳以下)日本代表候補の合宿にも招集されたラウシ選手は、「けがは治ってきた。みんなと日本一になる」とチーム全員の思いを代弁した。

 弱気が顔をのぞかせていた春までの姿は、もはや過去だ。

細身の体、情熱と努力 東京出身、津野圭史選手(3年)

 大阪、千葉、神奈川など、日本航空石川には東西から選手が集まってくる。津野圭史選手(3年)は登録選手30人で唯一の東京出身。全国大会は控えに回るが、「チームの雰囲気を上げられる存在でありたい」とチャンスをうかがう。

 小学1年からラグビーを始め、より高次元でプレーできる機会を求めて、石川にやってきた。勢いのある関西弁など選手間で飛び交う方言に戸惑っただけでなく、「中学時代まで特別うまかったわけではない」と引け目もあったというが、時間をかけて花園のピッチを射程内にとらえた。169センチ、67キロの努力家は細身の体に情熱を宿している。

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/25 13:14)

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