第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

県予選 日川、13年連続V 富士河口湖に完勝 /山梨

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会県予選(県高体連など主催、毎日新聞甲府支局など後援)は11日、南アルプス市の御勅使南公園ラグビー場で決勝戦があり、日川が92-0で富士河口湖に完勝し、13年連続48回目の優勝を決めた。日川は12月27日、東大阪市花園ラグビー場で開幕する全国大会に出場する。【滝川大貴】

14トライで圧倒

<御勅使南公園ラグビー場>

 ▽決勝

富士河口湖 反6

 0 0 0 0  0 0 0 0 0  0  0

 T G P D  前 T G P D  後  計

 5 3 0 0 31 9 8 0 0 61 92

日川 反1

 日川が機動力やスクラムの優位を生かして計14トライと圧倒し、終始主導権を握った。前半2分、左CTB広瀬の左隅へのトライで先制すると、同11分にはフッカー米倉が密集の上から飛び込み更に加点した。富士河口湖は相手ゴールライン付近にボールを運ぶ好機もあったが、1トライが遠かった。

チーム全員で戦えた 富士河口湖・3年 井上楓太主将

 前半20分、4本目のトライを許した直後。富士河口湖の井上楓太選手(3年)が手をたたきながらチームを鼓舞した。「ここからだ」「楽しんでやろう」。チームメートの悔しそうな顔をみて、「最後まで粘ろう」と自分の役割を果たした。

 身長160センチ、体重65キロ。恵まれた体格ではないが、中1からFWひと筋で鍛え続けたタックルを持ち味に左プロップとして前線でぶつかる。「小柄ながら体格以上のプレッシャーを感じさせる」と山下峻監督は評価。「頑張り屋で、さぼらない。60分間体を張り続けるひたむきさに周りも感化される」と主将を任せた。

 この日はチーム自慢のモールが通じず、相手の巧みなパス回しに踊らされた。全国区のチームとの実力差を痛感しながらも、後半にはタックルで相手の攻撃を止めた場面もあった。

 同校の決勝進出は23年ぶり。「悔しさもあるけど、チーム全員で決勝を戦えて本当に楽しかった。後輩には自分たちの分まで花園を目指してほしい」と涙をぬぐった。

 ■トライ

「仲間のため」無失点 日川・3年 宮下賢志主将

 後半10分、ゴール手前10メートル付近。パスを受け取ると、タックルしてきた相手を振りきりゴールラインまで走り切った。50点差とすると、左手を高く挙げ、この日欠場して給水係を務めていたNO8松浦嵩(しゅう)選手(3年)に目配せした。左手首のテーピングには「SYUW(しゅう)」の文字。「仲間のために勝ちたい」と試合前に書き込んだ。

 2人は小1から富士吉田市内の同じラグビー教室に通った仲。中学は別々だったが、日川で再会。昨年の花園はそろって出場したが2回戦で大阪桐蔭に完敗した。再び花園で戦おうと誓い、共にチームの主軸として活躍してきた。

 しかし、今大会の初戦で自身と松浦選手が接触。松浦選手は右の靱帯(じんたい)を痛め、今大会を断念。けがをさせた負い目もあり「けが人や試合に出られなかった選手の分まで無失点で勝ちきる」ことにこだわった。

 この日は状況判断が求められるSHとして、広くフィールドを使い、パスを回した。計9人がトライを決め、自身も2トライ。92-0で完勝した。チームメートの奮起する姿に松浦選手は「仲間の懸命な姿に感じるものがあった。自分も一緒に戦いたいと改めて思った。花園に間に合わせたい」。

 「お互いがフォローに回り、ノーサイド直前までトライを狙った。仲間のためという気持ちが60分切れなかった」と試合を振り返る。「フィジカル、パス、ラン、全ての意識を切り替えないと全国では勝てない」と花園に向けて、引き締めた。

関連記事
記事(提供:毎日新聞/2018/11/13 12:23)

毎日新聞

Copyright (C) 2017 毎日新聞社 記事の無断転載を禁じます。

地区大会トピックス

毎日新聞

Column