第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

流通経大柏、劇的逆転 後半10分間で3トライ /千葉

 第98回全国高校ラグビーフットボール大会(毎日新聞社、日本ラグビー協会、全国高体連など主催)は3日、東大阪市花園ラグビー場で準々決勝があり、県代表の流通経大柏は常翔学園(大阪第3)に19-14で逆転勝ちし、初の4強進出を決めた。前半は機動力で攻める常翔学園に翻弄(ほんろう)されたが、後半はグラウンドを広く使う得意のプレーで流れをつかんだ。準決勝は抽選の結果、5日午後0時45分から大阪桐蔭(大阪第1)と対戦する。【加藤昌平】

初の4強進出

 「流経の心、魂に響かせろ」。試合直前、ロッカールームからグラウンドに向かう選手たちを、一足先に準決勝進出を決めたライバル、桐蔭学園(神奈川)の選手たちが大声の合唱で見送った。

 初の4強を懸けた一戦。緊張もあり、前半はスピードとフットワークを生かす常翔学園に連続得点を許した。前半4分、常翔学園がラックから右にパスでつなぎ、先制トライを奪われた。18分にもトライを決められ、14点差で前半を終えた。

 「開き直って全力でプレーしろ」。ハーフタイムで相亮太監督(37)は選手たちを鼓舞した。それでも得点を奪えずにいたが、後半17分に流れが変わった。相手のパスをカットしたWTBの永山大地選手(3年)が左中間にトライを決めると、得意の機動力が戻った。22分にCTBの土居大吾選手(同)が左中間にトライ。さらにゴールを成功させ、2点差に詰め寄った。

 26分、相手の反則で相監督はペナルティーキックを指示したが、選手たちはラインアウトからのモールを選んだ。「何度も練習したモールで勝負したかった」と葛西拓斗主将(同)。選択は奏功する。モールでゴールラインまでの約5メートルを押し込み、HOの作田駿介選手(2年)が逆転のトライ。後半約10分間での逆転劇に、花園に大きな歓声が響いた。

 ノーサイドの笛が鳴ると、選手たちは両手を突き上げて勝利の雄たけびを上げた。初の4強進出を決めた選手たちに、応援席からは「おめでとう」と声援が飛んだ。

流れ変えたパスカット 流通経大柏・3年 永山大地選手

 後半17分まで、チームは無得点だった。常翔学園との点差は14点。「得意の足でチームを救いたい」。そう思った直後にチャンスは訪れた。敵の選手がつなごうとしたパスをカットすると、とっさに前を見た。ゴールラインまで30メートル。相手ディフェンスのいない隙間(すきま)を縫って駆け抜け、ゴールにそのまま飛び込んだ。

 このプレーがチームに大きな流れを呼び込んだ。硬さは抜けて普段通りの動きが戻り、劇的な逆転勝利につながった。

 幼稚園の時、ラグビー好きの両親の影響で練習を始めた。昨年の花園は2年でレギュラーとして出場したが、全体を見る余裕がなく必死にプレーするだけだった。3回戦敗退で16強。悔しさを胸に、先輩に雪辱を誓った。

 新チームになり、スピードを上げるための走り込みを毎日続け、トライを決める力を伸ばした。主将としてチームを率いた夏の全国7人制大会で初優勝を果たし、自信も得た。今大会は昨年と違い、気持ちに余裕がある。この日のトライも冷静に相手のパスコースを読んだ結果だった。「自分の持ち味を生かして、さらに貢献したい」。準決勝でもトライを狙う。【加藤昌平】

常翔学園 反8

  2 2 0 0 14 0 0 0 0  0 14

  T G P D  前 T G P D  後  計

  0 0 0 0  0 3 2 0 0 19 19

流通経大柏 反7

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記事(提供:毎日新聞/2019/1/4 12:08)

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