第98回全国高等学校ラグビーフットボール大会

本音ぶつけ一丸に 初優勝目指し最終調整 28日初戦、石見智翠館 /島根

 高校ラガーマンの聖地・東大阪市の花園ラグビー場で27日に開幕する「第98回全国高校ラグビーフットボール大会」(毎日新聞社、日本ラグビーフットボール協会など主催)に向け、県代表の石見智翠館(江津市)が最終調整を進めている。選手らが目指すのはずばり「初優勝」だ。【前田葵】

 「日本一になれる。花園で優勝する代だと、1年の時から言われてきた」

 石見智翠館は近畿などから有力選手が集まる。特に今の3年生は、中学時代に各県の選抜チームに選ばれるなどつわものぞろい。日本一を目指して寮生活を送ってきた。

 昨年は4月の選抜大会と10月の国体でベスト4へ進み、花園はベスト16。今年、期待の新チームが発足したが、苦戦が続く。

 「個々の能力が高い分、まとまれなかった。自分が正しいと思って意見を曲げなかったり、厚い選手層の中で自分の意見を言えなかったりした」

 選抜大会出場をかけた2月の中国ブロック予選で、好調のFW頼みの攻めが裏目に出て尾道(広島)に17-14で逆転負け。8月の中国ブロック大会でも尾道に14-14で引き分け、国体出場を逃した。 今年のチームはまだ全国の舞台の経験がない。そして11月、県予選決勝で出雲に大勝し花園出場を決めたが、ノーシードで臨むことになった。

 「県予選のあと、監督が不満を発散させる機会をつくってくれた。寮の部屋の散らかり方だったり、練習中のラフプレーだったり、小さい不満の積み重ねをみんなで言い合ったら、次の日からシンプルに頑張れた」

 選手たちも自ら動く。田中寛大主将(3年)を中心にミーティングを繰り返し、本音をぶつけ合った。高過ぎるプライドや、遠慮してしまうネガティブさがはがれ落ちていく。花園を控え、ようやく一丸になってきた。

 高校日本代表候補の5人を中心に、どこからでも点が取れる。BK陣がフィールドを広く使う伝統の展開ラグビーと重量のあるFW陣のパワープレーを使い分ける。

 「粘り強く、泥臭く」

 核となるのは昨年、2年生ながら高校日本代表に選ばれたNO8武内慎選手(3年)。「全てのプレーでチーム1になる」と、192センチ・101キロの体格を生かした空中戦やジャッカルが持ち味だ。DFでは身長159センチと小柄なFL田中主将がチームの姿勢を体現。誰よりも多いタックルで101人の大所帯の先頭に立つ。

 「今年はシードを外れて失うものは何もない」

 初戦は28日、秋田代表の秋田中央と。苦しみながら個の葛藤を乗り越えてきた石見智翠館、その真価を花園で見たい。

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記事(提供:毎日新聞/2018/12/25 12:49)

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