あらすじ

レンタルビデオ店で働く映画監督志望のフリーター・横山要(山田孝之)と、薬学科大学院生で偏差値72の秀才・真野真広(林遣都)、そして宅配会社勤務で背筋力280kgの怪力・新田広重(阿部進之介)。彼らは大学時代からの腐れ縁で付き合いは5年以上、男ばかりのルームシェアはまさかの1年半になる。
そんな3人がどうでもいい話をしながら命がけのジェンガをしているところへ、顔見知りのハーフ女子高生・葛西ルーシー(小林涼子)から“奇跡的な瞬間”という写メが届く。そこに映っていたものは、普通の中年男性がチンピラにハイキックを決めるという謎すぎる瞬間だった。
一方、写真が撮られた現場、地下鉄のホームには実はもう一人、ルーシーの担任教師・富田がいた。チンピラたちにからまれる中年男性に気づいた富田は「助けるべきか、それとも・・・」と思い悩むが、結局、他人の危機に見て見ぬふりをしてその場から逃げ出したのだった。翌朝、そのことを後悔していた富田は、幸か不幸かルーシーに導かれ、昨夜の“誰にでも起こりうる出来事”について横山たちと対話することになる。
「突然の危機に直面したとき、人間は2種類に分かれる。“一歩前進する人”か“後ずさりする人”だ」横山が語る言葉は悩める人にとって「ただの無駄話」に終わるのか?それとも「生きる哲学」となるのか?