WORK職種紹介

#11

CG DIRECTORCGディレクター

NAME
市川 充史Atsushi Ichikawa
DEPARTMENT
総合技術局/制作技術センター
CAREER
2007年度入社

COMMENT

学生時代はテニスサークルに在籍。代表を務め、入部当時は30名だった部員も、卒業するときには100名以上の大所帯に。「チームでひとつのことをやり遂げるおもしろさ」が、MBSへの就職の決め手。現在も、制作技術という“チームプレー”でモノづくりをしている。目標をひとつにした仲間が増えることで、より大きなことを成し遂げることができることに魅力・喜びを感じている。

おシゴト紹介01 / 04

バカバカしさとリアルさに
こだわった“パワー!”も、
当時は珍しかった中継も。

あなたの仕事を教えてください。

現在のCGの仕事は、CGで番組をよりわかりやすく、よりおもしろくすることです。たとえばオールザッツ漫才。生放送で、スタジオのお客さまから集めた元気で大きな“元気球”をつくって、芸人さんがなげて大爆発、というコントを制作しました。もちろん現実には不可能なので、カメラ映像にCGを載せることで実現。コントなどの番組演出の中心をCGが担うということは、今までの経験にない新たな試みでした。スタジオ内だけでなく、街からも元気を吸収するCG演出で、コントをよりバカバカしく演出。元気球を打ち込んだあとに、タンクトップ1枚で「ハア、ハア、ハア…」と肩で息をする芸人さんの姿が大オチとなり、大真面目に無駄ともいえるリアルさを追及することで茶番劇を演出することができました。放送後には想像以上に大きな反響をいただき、翌年以降もCGコントが採用されるようになりました。

また、過去の仕事では60日間で世界を一周し、毎日世界各地でロケ、生中継を行うという旅に同行。2010年当時は、携帯キャリアはまだ3Gが大半、スマホも普及していません。携帯で映像を伝送すること自体が珍しく、しかも世界各地から中継車なし、ロケハンなしに中継することは考えられませんでした。毎日かわる場所とロケVTRの反響は大きく、MBSの名物コーナーに。私はその後3年間で、世界を3周もすることになりました。

おシゴトの魅力02 / 04

新しい技術を
番組演出として
見てもらえる楽しさ。

仕事のやりがいはなんですか。

新しい技術を起点にして番組制作に携われるのは、MBSの大きな魅力です。2019年に放送した『大阪マラソン』では、前年にサービスインしたGoogle Earth Studio を活用したコース紹介を作成しました。制作担当者に「この技術を活用すれば、見たことのないようなリアルさとダイナミックさで、コース紹介を表現できます」と提案したら、積極採用に。2022年のバラエティ番組『愛シタイン』でも、顔写真を登録するだけで認証できるAWS(Amazon Web Service) RekognitionというAI顔認証システムでコーナーを活用することを提案し、採用となりました。制作担当の皆さんも、私たちの「この技術を活用したら、こんなことができますよ」という提案には耳を傾けてくれます。もちろん、制作担当から「こんな演出をしたいんだけど、何か方法ないかな?」と相談を受けることも多々あります。新しい技術を知るだけで、アイデアがみんなから生まれてきます。

自分が考えついたことから新しい技術を使い、見たことのない演出が誕生する。自分たちの技術力を通じて思い描いたものを実現できることは、この上ないやりがいです。

おシゴトの目標03 / 04

「番組」という出力先には、
他にはない魅力がたくさん。

これからやりたいことを
教えてください。

これからも、私たちがやりたいことやれることはどんどん変わっていくし、広がっていくと思っています。実際この数年で活用できる技術や、できる領域はどんどん大きくなっていきました。その底力を肌で感じたのが、『謎解き日本一決定戦X2022』のCG制作。ただ大きな壁となったのが、謎解きを成立させるための非常に複雑で難解なCGシステムの開発、謎解きの世界観を知的に派手に彩るCG、何より膨大な作業量で、2ヶ月間という短期間での制作。メンバー全員がはじめて挑戦する難易度かつ、全国ネットで注目度の高い番組だけに、これまでにないプレッシャーを感じた2ヶ月間でした。しかし全員が高い当事者意識で取り組んだおかげで、全てのCGが無事に動き、システムトラブルもなく放送は終了。終わった後は達成感や安堵感…いろいろ入り混じった感情となり、チームでのモノづくりは楽しいことを再確認しました。何年もかけて培った技術の一旦の集大成とも言える経験になったとともに、今後もっと大きな仕事ができる、という自信になりました。今後も日々の技術研鑽と新技術の応用で、番組づくりに携わっていきたいです。