『ピュア・ラブIII』監督の解説
第16話
「ブローチ問題」は、恋の真っ只中にいる木里子とみつるにとっては切実な問題ですが、ここでは、そんな木里子を見守る周作さんのお芝居に注目したいと思います。
木里子が正月の挨拶に龍雲寺に行くか行くまいか迷っているシーンがありますが、そこでの周作さんの表情に、娘を思う心が凝縮されています。セリフのやりとりだけでははかれない「演技力」だと思います。ルナと裕太のシーンでも、ルナがそんなお芝居に挑戦していますので注目してみてください。
第17話
正月の龍雲寺のシーンは、クランクイン初日にリハーサル室に畳を敷き禅宗作法監修の長門和尚にも立ち会っていただいて稽古をしたシーンです。お寺のシーンで難しいのは、「禅寺ならではの約束事」をクリアした上で、どれだけ表情や動きのお芝居が上積みできるかということです。撮影は後日行われましたが、皆さんしっかりと取り組まれているので、安心して本番を迎えられました。
ちなみに、この回に登場する「七草粥のうた」(七草ばやし)は地方によって多少歌詞・風習が異なりますので悪しからずご了解ください(「とうどのとり」=「唐土の鳥」と書きます)。皆さんご存知でしたか?
あと、陽春と婦長のシーンも緊張感があって見ごたえがありますのでお楽しみに。
第18話
後半に、ちづるの病気がらみのシーン(牧子と忍の電話のやりとり)があります。このシーンでの戸ノ山さんのお芝居に注目して下さい。このお芝居は当初のプランには無かったのですが現場での戸ノ山さんの雰囲気を見てつけたしたお芝居です。このシーンは、前のシーンからひっぱってきているので、「劇伴音楽」の構成が難しいところなので少し悩みましたが、この回の最後に戸ノ山さんの素敵なセリフ(木里子の恋に関してのセリフ)があったので、そこへの布石になると思い、演じていただきました。
少し細かい「解説」ですが、何も気にならず自然に見ていただければ何よりです。
あと、ルナ、裕太、未央のシーンに注目です。
第19話
「麻友ちゃん」の撮影は相当大変です。その日のスケジュールは彼女の調子(?)によって決まっていくと言っても過言ではありません。スタッフも他のキャストも皆さんも、麻友ちゃんが可愛くて大好きですが、彼女の一挙一動に少しびくびくしています。その分、シーンをうまく乗り切った時の喜びもひとしおです。さて、今日はどんな名演技を見せてくれますでしょうか?
陽春が木里子に思いをはせるシーンがあります。楽しみにしてください。
第20話
「みつると陽春のシーン」がこの回のクライマックスです。皆さんどう感じられるか楽しみです。
ちづると真の切ない物語、木里子の恋心、宗達のセリフ、裕太のルナへの思いなど濃密な回です。そして、ラストの衝撃。ドラマの展開やいかに…。 |
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