MBS 毎日放送

JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス

2019年519日(日) 早朝5:15

宝の海をあきらめない
みどころ
『JNNルポルタージュ』としてJNN各局が制作したドキュメンタリーをお送りしてきた当番組は、この4月から番組タイトルを一新して『JNNドキュメンタリー ザ・フォーカス』として再スタートすることになりました。
時代をみつめ時代を生きる人々に密着するドキュメンタリーの精神はそのままに、より内容を充実して視聴者のみなさまにお届けしたいと思っています。
引きつづきよろしくお願いいたします。
番組内容
有明海の漁業者たちが、今、追いつめられている。最大の苦難は国による諫早湾干拓事業によって「宝の海」と呼ばれた有明海の環境がすっかり変わってしまったことにある。潮流が変化し、排水門から排出される汚れた水は、赤潮を発生させる。漁獲は減少の一途だ。かつて、宝の海の象徴だった高級二枚貝タイラギは休漁が続く。諫早干拓に近い佐賀県西南部のノリもダメージは、大きい。以前と違い年ごとに大きく変化する不安定な海の状態に、漁業者は安心して漁を行えない状況に追い込まれている。漁業者たちは宝の海の再生を目指して、干拓事業によって閉鎖された潮受け堤防の開門を求め、裁判所に訴えを起こしで闘っている。一度は、開門を認める確定判決が出たもののそれは、履行されることなく、ここ最近の司法は非開門の流れに転じている。

しかし、国寄りの司法判断は、問題解決にはほど遠い。また去年には、有明海沿いの佐賀空港に自衛隊オスプレイを配備する計画の受け入れを佐賀県が表明した。これも漁に多大な影響を与えることが懸念され、諫早干拓で公共事業への不信を募らせた漁業者達に不安が広がる。国は、100億円の着陸料を支払うことで県と合意し、県はそれを漁業振興基金に充てるとして漁業者の懐柔を狙う。

有明海に生きる漁業者はいま、大きな岐路に立たされている。不安定な海の状態に後継者は、育っていない。海が枯れるのと同時に、貴重な漁業技術の数々も消えようとしている。だが、宝の海のかつての豊かさを知る漁業者は、海を諦めることは出来ない。有明海の未来を思う漁業者の姿を追う。
担当ディレクター:里山千恵美
制作局:RKB