東大寺の歴史

東大寺は、旧平城京の東、三笠山の麓に位置する華厳宗大本山である。
天平15年(743)に聖武天皇が盧舎那大仏(るしゃなだいぶつ)造立の勅願を発令し、その大仏を安置する寺として国力を挙げて造営される。天平勝宝4年(752)に大仏殿が完成し、開眼供養会が行なわれた。その後も、講堂、戒壇院や東西の七重塔の建立が続き、平城宮の東に広大な伽藍を誇った。鎌倉時代と戦国時代には、戦乱の影響で炎上するが重源上人・公慶上人や多くの人々の盡力により再建が繰り返される。現在見られる大仏殿と大仏さまの顔や手などの大部分は、江戸時代に再建されたものである。
大仏殿を始め、創建時から残る法華堂や転害門などの建造物や、盧舎那大仏坐像、不空羂索観音立像、四天王立像、執金剛神立像などの彫刻等、多数の国宝を所蔵する。木造建築としては世界最大級を誇る大仏殿とそこに安置されている通称「奈良の大仏さま」を拝観しようと、日本のみならず世界各国の人たちが東大寺を訪れている。
また、二月堂で行われる修二会(お水取り)は1260年以上、一度も途絶えることなく伝承されてきた行事で、幅広い信仰を集めている。
東大寺では、東大寺総合文化センター、東大寺図書館、東大寺史研究所をはじめ、東大寺ミュージアムと収蔵庫を新造し、さらに華厳の研究者を育成する華厳学研究所も活動を開始した。先ごろ光明皇后によって盧舎那仏尊像の膝下に埋められた鎮壇具の宝剣や法華堂創建年時の新説、僧坊の遺構、など新発見が相次いでいる。世界遺産登録20周年を迎え、東大寺学講座などを通じてそれら研究の成果などを一般の方々にも広く公開している。 また、境内には、社会福祉法人東大寺福祉事業団が運営する「東大寺福祉療育病院」があり、奈良県北部の医療福祉を担っている。