安倍晋三元総理が奈良市で銃撃され死亡した事件。宗教団体「世界平和統一家庭連合」かつての「統一教会」が7月11日に会見を開き、逮捕された山上徹也容疑者(41)の母親が団体に所属していると明らかにしました。

 事件をめぐり、山上容疑者が動機について「宗教団体に恨みがった」「その宗教団体と安倍元総理につながりがあると思った」などと供述していることを受けて、かつての統一教会、「世界平和統一家庭連合」が7月11日午後に会見を開きました。

 (「世界平和統一家庭連合」田中富広会長)
 「この度の蛮行は決してあってはならない行為であり、強い憤りを感じております。私たちの友好団体が主催する行事に安倍元総理がメッセージ等を送られたことがございます。ただ、宗教法人世界平和統一家庭連合の会員として安倍元総理が登録されたこともありませんし、また、顧問にもなったことはございません、明確にそこは申し上げておきたいと思います」

 捜査関係者によりますと、山上容疑者は取り調べに対して「母親が宗教にのめりこみ、多額の寄付をして破産したので、恨みがあった」という趣旨の供述をしているということです。

 団体は、山上容疑者の母親が団体に所属していることを認めました。一方、山上容疑者は信者ではないということです。

 (「世界平和統一家庭連合」田中富広会長)
 「母親は当法人の教会員であり、これまでも1か月に1回程度の頻度で協会の行事に参加してまいりました。破綻をされていたということは知っております。その後、このご家庭に高額献金を要求したかどうかは記録上一切残っておりません」

 団体は母親の献金額については調査中だとしていて、警察から要請があれば調査に全面的に協力するとしています。