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大阪・生野区“まちぐるみ”で職場接種 『予約難民』の外国人や働き手世代打ちやすく

更新:2021/07/22 19:20

 大阪市生野区にある生野産業会館。7月19日の午後6時、会館にはワクチン接種に訪れた人の行列ができていました。接種会はまちづくり団体「いくのもり」と中小企業が加盟する生野産業会が合同で1000人を集め、「職場接種」としてモデルナ製ワクチンで申請したのが始まりです。区内で働く従業員や家族、取引先など実質、生野区に関係する人なら誰でも接種できるというものです(7月22日現在予約は終了)。

 接種を受ける人は椅子に座るだけ。問診する医師と打ち手の看護師がまわっていきます。7月19日は2時間半で300人に接種しました。

 (生野区内の会社に勤務・40代)
 「思ったより早く7月中に打てたのは嬉しい。午後7時半まで仕事をしていて、遅い時間に仕事が終わってから行けるのはありがたい」
 (生野区内の会社に勤務・20代)
 「スムーズで対応もよくて緊張しなかった」

 生野区は中小企業とそこで働く外国人が多いのが特徴です。ベトナムから来た技能実習生も接種を受けました。

 (ベトナムから来た技能実習生)
 「(Q日本語の説明はわかりましたか?)説明はぜんぜんわかる」

 準備を進めてきた「いくのもり」の代表は…

 (まちづくり団体「いくのもり」 木村和弘代表理事)
 「『予約難民』と言っていたのですけれども、一番最初に予約に困るのは高齢者の方、その次は外国人の方や中小企業の働き手の世代、どうしても後回しになってしまうから、そういう人たちが少しでも打てるようにと思っているので、そこは生野区らしいところかなと思っています」

 接種会を発案したのはメンバーの一人、中村一仁医師です。生野区内の病院に勤め、いつもの診療では白衣に「赤い鼻」やサンタクロースの格好がトレードマーク。医療に笑いやユーモアを取り入れて患者さんをケアする生野ではちょっと有名な先生です。

 (中村一仁医師)
 「(Qワクチンが国から十分に供給されないということが起きましたが?)どんどん打ってほしいという話がありましたから、十分供給されるんだろうと取り組み始めましたけれども、ここにきて、十分供給がなされていないということで憤っているところはあります」

 この接種会のワクチン、実は職場接種で使われるモデルナ製ではなく、ファイザー製を使いました。モデルナで申請していましたが6月、突然国などから「ワクチン供給を制限する」という通知がきて、接種会は一旦キャンセルになったのです。

 (まちづくり団体「いくのもり」 木村和弘代表理事)
 「職場接種には厳密にはならないんですけれども、ファイザー製を使った合同接種会という形で代替案で臨んでいる」

 「職場接種」で集まった人に「個別接種」をしているような形です。中村医師や木村さんは、区役所や近隣の医療機関に相談。協力を得て他での接種に影響が出ない範囲で融通が利くファイザー製ワクチンを集めました。

 (中村一仁医師)
 「医療はみんなのものだと思う。今回みたいな危機的な状況と言われている時は、お互いに協力しながら進めるのが一番スムーズにいくと思って取り組んできました。(Q『生野モデル』になるんじゃないですか?)地域の方と医療者といろんな方が協力して取り組むのが『生野モデル』とおっしゃっていただけるのなら、それでいいのかな」


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