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大阪入管訴訟『6人部屋に17人で施錠』部屋に戻るよう指示あったが“あと10分…”

更新:2021/07/20 18:05

 3年前に大阪出入国在留管理局に収容されていた外国人の男性らが『6人部屋に丸一日閉じ込められて精神的苦痛を受けた」などとして国を訴えた裁判が7月20日に大阪地裁で始まりました。原告の1人がMBSのインタビューに応じ、提訴に至った理由を語りました。

 ナイジェリア出身の56歳の男性。在留資格が切れたことで不法滞在となり、2017年に大阪入管に収容されました。男性は3年前、『長期間の身体拘束やまともな医療が受けられない』という不満を抱く収容者たちと、午前中の自由時間に6人部屋に17人で集まったといいます。そして自由時間が終わるころ、入管職員は集まった男性らに対して部屋へ戻るよう指示します。しかし。

 (ナイジェリア出身の男性)
 「誰かが“あと10分お願いします、20分くらいお願いします”と言いました。すると職員は“今すぐ出て行きなさい”と言い、ドアに鍵をかけました」

 こうして男性17人がわずか12畳の6人部屋に閉じ込められることになったといいます。

 (ナイジェリア出身の男性)
 「17人が呼吸をしているので、部屋の酸素濃度は非常に低かった。私たちは死ぬかと思いました。“お願いしますドアを開けてください部屋に戻らせてください”と言いました。しかし入管の職員は耳を傾けませんでした」
 (Qなぜ長い間ドアを開けなかったのか適切な説明は受けましたか?)
 「はい、入国管理局に尋ねたところ、フリータイムのルールに違反したからだと」

 17人は6人部屋で一夜を過ごしました。すると翌日の2018年6月18日の朝、大阪府北部を震源とする地震が発生。大阪市にある大阪入管付近でも震度5弱の揺れを観測しました。

 (ナイジェリア出身の男性)
 「すでにおびえて苦しんでいた私たちはさらにトラウマを負いました。まるでその時ダブルパンチをくらったようでした。まさに動物のように部屋に閉じ込められたと思いました。日本人が17人の外国人と同じ状況に置かれたとします。入管職員は同じように扱い日本人を24時間も閉じ込めますか?」

 ドアが開けられたのは閉じ込められてから約25時間後でした。

 男性ら3人は今年5月、「不当な扱いを受けた」として、国に対して約230万円の損害賠償を求めて提訴しました。提訴のきっかけの1つが、今年3月に名古屋入管で収容中に亡くなったスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の事件だったといいます。ウィシュマさんは体調不良の中で必要な治療が受けられなかった可能性が指摘されています。

 今年7月20日に大阪地裁で開かれた初弁論で、男性側の訴えに対して、国側は訴えを退けるよう求めています。


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