日本時間の2月13日、米・アリゾナ州でキャンプインしたロサンゼルス・ドジャース。今年は大谷翔平選手、山本由伸投手に加え、佐々木朗希投手も含めた日本人トリオに注目が集まっています。現地で取材を重ねる“大谷番”11年目、スポーツニッポンの柳原直之記者に、キャンプのウラ話を聞きました。
日本時間の2月13日、ドジャースのピッチャー陣の全体練習がスタートしました。
柳原記者によりますと、現地の報道関係者も含めた記者たちから監督への質問は3人の話題で持ち切りで、3人以外の質問は約15分間で1つだけだったということです。“日本人トリオ”に注目が集まっていることがうかがえます。
番記者が見た大谷選手の調子は?
キャンプ初日の大谷選手は、練習ではフリーバッティングで18スイング中、柵越えが10本もありました。柳原記者は“あすにでも試合に出られる仕上がり”だと感じたそうですが、大谷選手は「打球角度的にまだ改善の余地がある」と答えたといいます。
ピッチングについての質問に大谷選手は「ブルペンには今週末に入る。まだ強く投げるかはわからないが傾斜を使って投げる」と回答。ピッチャーマウンドは投げる方向に向かって傾斜があるため、練習がより実戦に近い次の段階に進むことを意味しているのではないかと柳原記者は見ています。
一方、柳原記者は大谷選手について、山本投手や佐々木投手よりも慎重にステップを踏んで練習していたように見えたと話し、肩の状態も強く意識しているのではないかといいます。
また、インフルエンザに感染して少し痩せたという報道も一時期ありましたが、柳原記者が近くで見た限り、痩せたような様子はなかったということです。
日本人トリオは「仲がいい」
13日、投球練習を行った山本投手と佐々木投手。35球を投げ込んだ佐々木投手については「良い意味で目立っていない。緊張もしてない」「大谷選手や山本投手にもかわいがられている」というのが柳原記者の印象だということです。
大谷選手・山本投手・佐々木投手の仲の良さがわかるロッカールームのウラ話も。スター選手である大谷選手とベッツ選手はロッカーが2つ与えられていますが、大谷選手はそのうち1つを山本投手とシェアしているそうです。
また、3人のロッカーは横並びに隣り合っていて、これには“日本人選手同士が近い方がコミュニケーションを取りやすい”というドジャースの配慮もあるだろうと柳原記者はいいます。
キャンプ地は“ノリノリの音楽”で独特な雰囲気!?
メジャーの球団はアリゾナ州とフロリダ州の2つの州でキャンプを行います。ドジャースはアリゾナ州です。キャンプをするエリアは球場というより“野球複合施設”と呼ばれていて、ドジャースのキャンプ地は、広さが阪神甲子園球場約15個分。フルサイズの球場が13、小さな球場が3つあります。
去年、大吉洋平アナウンサーは現地を取材。練習中には“ノリノリの音楽”が大音量で流れ続けていて、選手や関係者たちが踊る様子も見られたと話します。普段の試合のときとは違った選手たち表情やコミュニケーションを見られるのも、キャンプの魅力の一つかもしれません。
柳原記者によりますと、キャンプ地での取材はクラブハウス内か、設定されたときだけですが、大谷選手に限ってはクラブハウス内でも話しかけることは禁止というルールがあるということです。そのため、大谷選手のフリーバッティングはキャンプのときにしか見られない貴重な姿。そこにもぜひ注目してほしいといいます。
3月18日・19日に東京ドームでシカゴ・カブスとの開幕戦に挑むドジャース。18日に山本投手、19日に佐々木投手が登板する見込みだとロバーツ監督が言及したため、いずれかの日に登板するカブスの今永昇太選手との日本人対決があるかもしれません。