東海道新幹線のワゴン販売が今月いっぱいで終了する。ワゴン販売の名物といえば、あの「スジャータアイスクリーム」。スプーンが入らないくらい固いことから、”シンカンセンスゴイカタイアイス”との異名も付いた人気商品を、もう食べられないのか…と悲嘆にくれる出張族や家族連れの皆さんに朗報だ。
東海道新幹線の各駅で、スジャータアイスクリームの自動販売機が設置されることが決まったのだ。JR東海は12日、全のぞみの停車駅(東京~新大阪までの6駅)のホーム上に、計21台を設置することを発表。加えて新たに、サーティーワンアイスクリームの自動販売機も20台設置するというのだ。
どちらもワゴン販売終了に合わせ、来月1日までに設置する予定だということで、JR東海の『本気度』がうかがえる。
自販機のアイスも”スゴイカタイ”のだろうか
さて、自動販売機の「スジャータアイスクリーム」は、新幹線車内で売られているのと同じくらい、”スゴイカタイ”のだろうか。JR東海の担当者に聞いてみた。
(担当者)「車内販売のアイスは、ドライアイスで冷やしているためカチカチなんですが、自動販売機はドライアイスで冷やすわけではないので…。」
「(Qということは”スゴイカタイ”ではないのですか?)そこまで固くは、ならないと思います。」
…無念。しかし、どうしてもあの固さを求める乗客に、ひとつ『抜け道』があるという。
(担当者)「グリーン車で新たにできるモバイルオーダーを使えば、これまでの車内販売通りドライアイスで冷やした形で提供しますので、固いままです」
JR東海は、来月から座席のQRコードを読み取ってスマホから車内販売のメニューを注文できる新サービスを、グリーン車限定でスタートさせる。
”スゴイカタイアイス”目当てにワンランク上の座席を選ぶ旅も、また一興かもしれない。
車内販売の楽しみ【季節限定の味】は、自販機でどうなる?
もう一点、筆者が非常に気になっていることがある。アイスクリームの味だ。新幹線の車内販売では、期間によって『ピスタチオ味』や『ずんだ味』など、様々な味の変化を楽しむことができた。
今回設置される「スジャータアイスクリーム」の自動販売機には、バニラ、ベルギーチョコ、いちご、モカの4種類で展開されるが、季節限定など味の変化はあるのだろうか。
(担当者)「我々としても、”乞うご期待”のように言いたいのですが…、現状では本当にどうなるかわからないので、未定です。」
車内販売のいちファンの筆者としては、まだまだ食べきれていない味を展開していただきたいが、まずは定番の4種類を、しこたま楽しもうと思う。「カチカチ」ではない、新たな口溶けとともに。(経済班鉄道担当 山本美紗子)