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滋賀に「ジーンズ」のマニアが殺到 約90年前のミシンでヴィンテージを表現 夢は地元を"デニムの聖地"に

2021年03月26日(金)放送

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もしもジェームス・ディーンが生きていたら滋賀県にやって来ていたかもしれません。元気のない商店街で生まれたジーンズに今、マニアが殺到しています。

滋賀の商店街で地元出身の男性がジーンズを販売

滋賀県東近江市。かつての地名は「八日市」。地元の人に言わせると、ほんまち商店街は「30年前からずっと緊急事態宣言」なんだそうです。
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そんな商店街を全身デニム姿で歩く八日市生まれ・八日市育ちの小中儀明さん(45)。この商店街で洋服店を経営しながらジーンズを仕立てて販売しています。

(小中儀明さん)
「商店街の通りが人で埋め尽くされるんで。信じられないでしょ?」

開店前には300人以上の客の姿

今年3月7日、早朝の商店街に、ジーンズを求めて、ジーンズを着用した人たちが300人以上集まりました。開店前に並ぶ人たちに、小中さんの店のジーンズについて話を聞きました。

(東海圏からの客)
「魂こもってそう。」
(大阪からの客)
「ミシンが違う。」
(関東圏からの客)
「ディティールにこだわって、当時のものを忠実に再現している。」
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ただ、数には限りがあり、この日はその場で抽選となって100人に絞られました。さらに感染対策のため1時間あたり10人の来店に制限しました。

―――通信販売してほしいという声は?
(フォーティーナイナーズ 小中儀明さん)
「ありますね。通販は今の当たり前になってしまったので。わざわざ(八日市まで)行くことで得られる感覚は“ポチポチ”では買えないと思う。ここにくるプロセスとストーリーがお客さまのものになる。」

第二次世界大戦前後の縫製を施したジーンズ

小中さんが8年前に立ち上げた「ワンピース・オブ・ロック」は、主に第二次世界大戦前後に作られたアメリカのリーバイスの縫製を忠実に再現しています。特に戦時中の通称「大戦モデル」は6万円以上するにもかかわらず、熱烈に支持されています。

(小中儀明さん)
「戦争になってバックルバックの廃止、そしてデニム生地を変えなさい、(鉄の)ボタンが使えませんなどなど(物資統制に)なって…。」
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おしり部分のポケットの縫い方も特徴があるようです。

(小中儀明さん)
「荒いでしょ?ステッチが。当時(戦時中)は早くたくさん縫わないといけなかったんですよ。」
―――再現したということですね?
「『表現』したんです。」

1940年代のモノづくりを「再現」ではなく「表現」

ジーンズは縫製する箇所によってミシンがすべて異なります。全工程を1人で、そして1着作るのに通常の倍となる16台使用するといいます。ちなみにミシンは450台あるそうです。
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(小中儀明さん)
「主に1920年代・1930年代に作られたミシンです。それらを使って1940年代のモノづくりを今ここでしています。」

ミシンの価格は高いものだと100万円近くするといいます。
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さらに、店にはヴィンテージと呼ばれる昔のリーバイスの製品もずらりと並びます。実物の縫い目・縫い幅を見て、寸分の狂いもない最適なミシンを探し出す…。途方もない作業の末にワンピース・オブ・ロックは生まれたといいます。

(小中儀明さん)
「リーバイスを作っているわけではなくて、その当時のモノづくりを『表現』している。リーバイスのにおいはするかもしれないですけれど、『表現』と『再現』の違いはしっかり持っています。」
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今は後進の育成も行い、元気がないジーンズ業界そして八日市を活気づけようと“ある夢”を抱いています。

(小中儀明さん)
「『デニムの聖地』を作れば何か突破口ができるんじゃないかなと。綿花をとり、糸を作り、染めて、織って、切って、縫って、売る…の全部ができる街。八日市を中心としたエリアでやりたい。」

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