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【特集】浸透するか『ワ―ケーション』 利用する人は"フリーランス"が多い?サラリーマンが利用するには...模索する自治体

2021年03月23日(火)放送

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コロナ禍の新しい働き方として、旅先で仕事をする「ワーケーション」に注目が集まっています。誘致に力を入れる自治体は多いのですが、どうも企業側は及び腰のところが多いようです。そんな状況を変えようと、ちょっと目線を変えたおもてなしも始まっています。

琵琶湖の近くで野菜の収穫、伝統漁法の体験、そして仕事

琵琶湖と比良山系に挟まれた滋賀県大津市の農園で、数人の人が野菜を収穫しています。みなさん慣れない手つきです。

(参加者)「いつもはライターの仕事をしているんですけれど。」
(参加者)「僕は建築の設計事務所をやっているんですよ。」

みなさん大阪などで働く会社員や個人事業主らです。滋賀に来ているのは「ワ―ケーション」をするためでした。
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旅先で休暇(バケーション)をとりながら、仕事(ワーク)をする「ワーケーション」という働き方。滋賀県の町おこし団体「シガーシガ」が琵琶湖沿いの民宿と連携して企画しました。
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続いて参加者に用意されたのは琵琶湖の伝統漁法の体験です。船に乗って漁場へ向かいます。網に囲まれた場所に着きました。

(参加者)「何がとれるんですか?」
 (漁師)「主にアユの稚魚ですね。ここに魚が集まっている感じです。ひたすら網をたぐっていく。」
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せっかくワーケーションにやってきたのに仕事一辺倒とならないよう、農家や漁師など地元の人々と交流するプログラムを提供しているのです。
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(参加者)「オフィスにいると休憩といっても結局オフィスの中だし情報が多いのでちゃんとオフにならない感じがするけれど、こういう場所に来ると今は仕事のことを考えていないなって。」

宿に戻ったら参加者はテレワークです。宿では湖岸の近くまでインターネットが利用できるように整備されました。
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そして仕事の合間にはアユの天ぷらがふるまわれました。滋賀の自然を感じながらのワーケーション。参加者の感想は?

(参加者・大学教授)「仕事ばっかりしているよりは、いろんなことをした方が仕事に集中しやすくなるし、モチベーションも高まるという意味では楽しくやれているので良いなと思います。」
(参加者・ライター)「琵琶湖が目の前で気持ちいいので、いつもと違うインスピレーションが沸きそうですね。」

「ワ―ケーション」一般企業が導入しにくい現実

コロナ禍でテレワーク推進と観光業の支援を両立できるとして政府も後押しするワーケーション。誘致する自治体の数は年々増えています。その一方で…
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(シガーシガ 岡山泰士さん)
「フリーランスのライターや建築家やデザイナーとか比較的自分のペースで仕事ができる方が多いです。サラリーマンとなると認められにくいところはあるかもしれない。」

日本テレワーク協会が行った調査では「勤務時間を把握できない」「経営者や管理職の理解が得られない」「情報セキュリティの確保が難しい」などの理由で、一般企業が導入しにくい現状が浮かび上がったのです。

京都舞鶴市の取り組みは?

そんな課題に対し動き始めた自治体もあります。京都府北部にある舞鶴市は、移住や地域活性化につなげようと、市としてワーケーションの誘致に力を入れています。そこで今年3月には1泊2日の無料体験ツアーを企画。東京や福岡など全国から14人が参加しました。

一行がまず向かった先は、戦後の引き揚げ事業やシベリア抑留の過酷さを伝える「舞鶴引揚記念館」です。
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(舞鶴市 移住・定住促進課 堂田久美係長)
「観光観光ではなくて、企業によっても職員の研修とか学びを重視いただける会社であれば、積極的にワーケーションを取り入れみてみようかというきっかけになればなと思っています。」

学びの要素を取り入れることで企業の理解が得られやすくなるのではとの狙いがあったのです。

地元と参加者の交流会 新たなビジネスチャンスも?

さらに地元・舞鶴で働く人たちと参加者の交流会も開かれます。

(舞鶴市民)
「はじめまして、地元の人間です。舞鶴を題材にしたボードゲームを作っています。」
(東京からの参加者)
「マーケティングツールを使って体験を作っていくとか、事業を作っていくところでご一緒出来たらなと思っています。」

交流を通じて新たなビジネスチャンスが生まれるかもしれません。

(東京からの参加者)
「単純に場所を提供する人と使う人ではなく、一緒にビジネスや事業を作っていく取り組みができると、企業としてもバケーションで使いましょうというよりは、仕事の一環でやりましょう、と言いやすくなると思います。」

AIなど扱うプログラマーの参加者からは、さっそく地域を悩ます獣害についてアイデアが。

(参加者・プログラマー)
「スマートフォンでシカを識別できる仕掛けとかを作りましょうかみたいな。中古のスマートフォンでも置いておいてもらったら、とりあえず出るか出ないかはわかりますよと。」

市の担当者も手ごたえありのようです。

(舞鶴市 移住・定住促進課 堂田久美係長)
「思っていた以上に交流会が盛り上がって、非常に良い時間になったなと思います。舞鶴市内の事業者の方も参加者もきっと楽しい交流、次につながるお話をしていただけたのではないかと思います。」

コロナ禍で注目を集めるワーケーション。働く人も受け入れる地域もウィンウィンになる形が見えてきました。

(3月23日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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