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ひな人形の修理工房"思い出の風合いを残しながら美しく"ひ孫まで4世代受け継がれるものも

2021年03月03日(水)放送

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3月3日はひな祭りです。親の世代から代々大切にしているひな人形があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな思い出が詰まった人形を修理する工房が京都にあります。

京都市下京区にある人形店「福田匠庵」。15年前から人形の修理を行っていて、全国から様々な人形が届きます。
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この時期はひな人形の修理に追われています。今年2月は50件以上の依頼が来ました。ひな人形の修理には長くて1年ほどかかるものもあります。
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(福田匠庵 福田眞一社長)
「難しいのは(着物の)しわの出具合とか綿の入れ具合。形が崩れないように。」

小さな人形の頭を修理するのは頭師(かしらし)と呼ばれる職人です。髪の毛の生え際を一本一本丁寧に筆で描き加えていきます。
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(頭師 桑原康行さん)
「リズムは大事なのかなと思います。途中で止められないというか、声をかけられてもちょっと待ってと。」

劣化した人形の顔のシミもとっていきますが、大切にしていることがあります。人形に染みついた汚れも持ち主と人形が歩んできた思い出のうち。その風合いを残すのが職人技です。

(頭師 桑原康行さん)
「若干黄みがかっているというのは、百何十年の中で色が変わってこの質感が出たということなので、この雰囲気を残すということを一番に考えている。」

この日、工房ではあるひな人形の修理をしていました。現在96歳の女性が、65年前に自分の娘のために購入したひな人形です。ひ孫の代まで飾ってほしいという願いが込められています。
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修理作業ではばらばらになった十二単を一枚一枚丁寧にのり付けしていきました。

(福田匠庵 福田眞一社長)
「できるだけ同じように綿入れもしていく。膨らみの起こし方、肩の下がり上がり具合とかね。できるだけ最初に戻してあげるというのが基本。」

2月中旬、このひな人形の修理を依頼した女性が引き取りに訪れました。

(高岩響子さん)
「すごくきれいになってる。自分の主人の祖母から頼まれているものなので。お顔とか着物は残して、痛んでいたところだけ直してもらったので、変わらない良さが残っていて、すごく嬉しいのとほっとした感じです。」

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そして、ひな祭りを前に96歳の女性のもとにひな人形は戻りました。飾られたひな人形をひ孫も見に来ました。
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(長谷川住子さん96歳)「ちゃんときれいにしていただいて、きょうはひ孫共々飾らせていただいて、楽しいひな祭りができました。」
(ひ孫:高岩紗綾ちゃん7歳と文音ちゃん3歳)「きれい。」

4世代を結んだひな人形。思い出や愛着は次の世代へと引き継がれます。

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