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重症コロナから回復した男性が実名で語る「コロナのこわさ」 看護師の苦労や優しさに触れ..."体験を話すことが恩返しに"

2021年01月15日(金)放送

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2020年11月に新型コロナウイルスに感染し、一時は集中治療室に入るほど重症化した51歳の男性が、実名でMBSの取材に応じました。

新型コロナウイルスに感染した男性「誰にも知られたくなかった」

(前川真一郎さん)
「元々は誰にも知られたくないとなっていたんですけど、正々堂々と伝えたほうが、どうせやるなら伝わると思うし。」

兵庫県加古川市に住む前川真一郎さん(51)。建設会社に勤めています。2020年11月、新型コロナウイルスに感染し、一時は重症化しましたが、懸命の治療によって回復しました。
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(前川真一郎さん)
「この写真は初めて座れた時なんですけど、座れなかったんですけど。これも一般病棟に移った時。これくらいまで、ずっと食べられなかったので。このころが一番痩せていた。」

ゴルフ後に友人17人で鍋

前川さんがコロナに感染したきっかけは、友人たちとゴルフを楽しんだ後に食事に行ったことでした。

(前川真一郎さん)
「2020年11月の初旬は、第3波のニュースもほとんどなくて、みんなそんなに増えてきたという認識はなくて、一緒にゴルフに行ったんです。」

前川さんはゴルフの後に、兵庫県内の居酒屋で友人17人と鍋を食べました。4席に分かれて、それぞれ4~5人で鍋を囲みました。

翌日、前川さんとは別の鍋を囲んでいた友人の1人がコロナに感染したことがわかりました。自分にうつっていないことを願いましたが、鍋を食べた日から4日後、熱が39.6℃に達しました。

(前川真一郎さん)
「最悪やなと思って。風評被害もあるだろうし、会社に対して。マンションに住んでいるので、マンションの住人から差別を受けたらどうしようとか。基本的には誰にも知られたくないと。」

一緒に暮らす妻(48)と中学3年生の長男(14)は、親族が所有していた兵庫県明石市内のマンションに避難させました。

「俺はもうICUに行ってしまうんか」

高熱が出た翌日、前川さんはPCR検査で陽性と判明。重症患者らを受け入れている兵庫県立加古川医療センターに入院することになりました。基礎疾患はありませんが、次第に呼吸をするのも苦しくなり、“陸で溺れているような感じだった”といいます。そして、入院から1週間後、血液中の酸素濃度が低下し、ついにICU(集中治療室)に入りました。

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その際、妻にメッセージを送りました。「絶対帰ってきてよ」という妻からの返信。前川さんは「死にそう」と送り、写真を添えました。

(前川真一郎さん)
「(ICUに)行く時が一番こわかった。『俺はもうICUに行っちゃうんだ』と。」

ICUでは、呼吸困難に陥りながらも、看護師から「息を吸うのではなく吐く方に意識を集中して」と助言を受け、少しずつ楽になりました。

(前川真一郎さん)
「(ICUに)入ってからは1日2日はずっと呼吸の仕方に集中して。ICUに入ったほうが安心しました。入れてよかったなと。」

その後、容体は回復し、一般病棟に戻ることができました。体重は9kg減っていました。

体験を語ることが“看護師への恩返し”

入院から2週間後、ベッドの上で自身の誕生日を迎えます。昼食にはお祝いのケーキが出され、サプライズも用意されていました。

(前川真一郎さん)
「看護師さんのひとりで、いつも気にかけてくれる人がいらっしゃって、その人が4~5人連れてきて、『前川さん誕生日おめでとう』と廊下で歌ってくれたんですよ。看護師さんがそんなことまでしてくれるのかと。」

新型コロナウイルスに感染したことで、看護師らの苦労や優しさを知ったという前川さん。実名で自身の体験を語り、新型コロナウイルスのこわさを伝えることが、恩返しになるのではないかと考えています。

(前川真一郎さん)
「もうちょっと注意しようかな、という人が増えたら、看護師さんも楽になるじゃないですか。仕事のためとはいえ、ウイルスを持った患者の世話をするというのは、ぼくができるかと思ったら、この人らみたいにできないなと。この人らがおるおかげでみんなが生きられるわけですから、感謝でしかないですよね。」

(1月15日放送 MBSテレビ「Newsミント!」より)

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