"駐車違反金の滞納者"の所在が一挙判明!?きっかけは『10万円給付金』逃げ得は絶対に許さない...大阪府警のアイデア奏功
2021年01月07日(木)放送
大阪府警は、放置違反車両の違反金を納めないまま所在がわからなくなった滞納者のうち、6割の所在を突き止めました。きっかけとなったのは、新型コロナウイルス対策として一律に給付された“あの10万円”でした。
車などの差し押さえを行うケースもあるが…
1月6日、年が明けたばかりの大阪・キタの繁華街。こんな時期でも違法駐車は後を絶たず、駐車監視員による取り締まりが続けられていました。違反すれば普通車で1万円~2万円の違反金がありますが、それを納付しない違反者が相次いでいるというのです。
その対抗策として、大阪府警では車を動かせないようにチェーンなどを付けて、車を差し押さえています。
(大阪府警察・駐車管理課 岡田孝治警視)
「最終的には家まで行って車を差し押さえます。そのほかにも預貯金や生命保険などの差し押さえも行っています。」
しかし、どうにもならないケースもあるということです。
(岡田孝治警視)
「(転居して)行方もわからず車もないというのが一番困りますね。」
通常、違反金が支払われなければ、警察から所有者に納付書や督促状が送られます。しかし、滞納者が転居して、新住所を住民登録していなければ、追跡できません。
ニュースを見て『これいけるんちゃう?』と
ところが、その壁が新型コロナウイルスをきっかけに崩れることになりました。去年4月以降に支給された10万円の特別定額給付金の申請で、滞納者の住所が判明したというのです。
給付金は自治体が住民票に基づいて給付するため、転居後に給付を受けるには新住所を登録する必要があります。このため大阪府警は、滞納者の中にも給付金欲しさから転居後の新住所を登録する人がいるとみて、自治体などに照会をかけたのです。
(大阪府警察・駐車管理課 福中紀子警部)
「みんなでお昼休みにニュースを見ているんですけれど、それを見て『これいけるんちゃう?』というような感じで。」
その結果、行方がわからなかった滞納者306人のうち、6割近くの179人の住所が判明し、63人・約100万円が納付されたといいます。
(福中紀子警部)
「逃げ得は許さないという強い信念を持って取り組んでいきたいと考えています。」
コロナ禍の滞納者の追跡は大阪以外にも広がりをみせるかもしれません。