MBS 毎日放送

ミント! ミント!

毎週月~金曜日 ごご3:49~放送関西のニュースは毎週月~金曜日 ごご4:30~放送

真相R

【特集】格闘家がパトロール!罰則なし「北新地の客引き」に変化 一方で...罰則あり「ミナミの客引き」の今は?

2020年12月18日(金)放送

SHARE
Twitter
Facebook
はてなブログ
LINE

師走を迎え、普段であれば忘年会シーズンだが、今年は時短営業で繁華街の客足は激減している。その一方で姿が目立っているのが「客引き」だ。新型コロナウイルスの影響で街の景色に変化が起きていた。

屈強な男たちが歓楽街を見回り

高級な飲食店が軒を連ねる大阪屈指の歓楽街・北新地。今年11月20日午後10時ごろ、鋭い目を走らせながら街を練り歩く屈強な男たちがいた。彼らは、格闘家・キックボクシングジム経営のアンディ南野さんたちで、北新地の飲食店経営者らで作る北新地社交料飲協会から依頼を受けてパトロールを行っているのだ。
1.jpg
その活動に同行すると、アンディ南野さんは、歩道に立っていた1人の女性に声をかけた。

【パトロールの様子】
(アンディさん)「こんばんは。どちらかのお店さんですか?」
    (女性)「待ち合わせしてるんです。」
(アンディさん)「そうですか。」
    (女性)「お疲れ様です。」

(メンバーと話すアンディさん)
「お店やな。(ただの待ち合わせなら)『お疲れ様です』って言わないから。キャッチやわ。でも後でまた、じっとしてたらもう1回『こんばんは』って(声かける)。」
3.jpg
彼らが取り締まっているのは「客引き」だ。地元の協会では、こうした客引きのパトロールなどに年間200万円をつぎ込んでいるが、今年は新型コロナウイルスの影響で客足が減り、客引きの姿が目立つようになったという。
7.jpg
【パトロールの様子】
(メンバーと話すアンディさん)
「あれ声かけしてんちゃう?ビラやってるな。黒い服(の女性)。」

(アンディさん)「こんばんは。ビラあります?」
(黒い服の女性)「ビラないです。」
(アンディさん)「今配ってたビラあります?」
(黒い服の女性)「いや、ないです。」
(アンディさん)「どちらのお店さんですか?」
(黒い服の女性)「今、お客さんと待ち合わせしてて。」
(アンディさん)「キャッチ行為はダメなんで、ご協力お願いします。」
(黒い服の女性)「わかりました。」

北新地の客引きに変化が?

今、北新地では一体何が起きているのか。協会の理事長に話を聞いた。

(北新地社交料飲協会 東司丘興一理事長)
「他のエリアは『客引き禁止区域』になっていますが、北新地は(罰則がない)重点地区に位置づけられておるわけですから、そうした客引きをする側の連中にとっては、やりやすかろうという場所になるわけですよね。」
9.jpg
ミナミの戎橋・道頓堀・心斎橋筋商店街などのエリアや、キタの堂山・曽根崎エリアは、大阪市の条例で6年前から『客引き禁止区域』に指定されている。自分の店の前で声をかけること以外は原則禁止だ。
50.jpg
一方、北新地エリアではこれまでに客引き撲滅を訴えるパレードなどを行ってきた。そして2年前には、つきまといなどの悪質な客引きを禁止する『重点地区』に条例で指定されたものの、街の自助努力を考慮して罰則規定は設けられなかった。
19.jpg
約30年にわたって北新地を見つめ続けてきた東司丘さんは、新型コロナウイルスの影響などもあって、客引きに“ある変化”が起きていると話す。

(北新地社交料飲協会 東司丘興一理事長)
「礼儀正しさを示す意味でも、ちゃんとお店の前に立って、お客様にご挨拶する。これは大事なことでもあったんです。ただ、今のフリーな客引きというのは全く違いますよね。おそらくはミナミあたりからこちらに移動してきているのではなかろうかと。」

「何系がいいですか?」「店の子だけでも見ていって」次々と声をかけてくる客引き

では一体どのような客引きが行われているのか。取材班は今年11月20日に夜の北新地を歩いてみた。すると、1人の男性が声をかけてきた。

(男性)
「こんばんは。何を探してはるんですか?北新地の基本時間単価はだいたい1万円からと言われてます。最初の素飲み(基本料金)の状態で。高級ラウンジとかになってきたら2万円とか3万円とか。もしあれやったら、スナックラウンジやったらありますけどね。」

この男性は、店に所属しないフリーの客引きのようだ。
23.jpg
さらに取材を続けると、御堂筋沿いの歩道で1人の男性が呼びかけてきた。

(男性)
「お兄さん、きょうは僕にチャンスくれません?1回だけ。何系がいいですか?飲み屋系やったら全般的にいけますね。僕がやっているのはラウンジですね。もしキャバクラ行きたいんやったら、キャバクラの人を紹介しますし。お値段でいうと1時間4000円で。」

執拗につきまとってくる客引き。条例違反にあたる可能性がある。記者が断ろうとすると…

(男性)
「よかったら僕の店の子だけでも見ていってくれます?そこに立っているんで。コロナの時期で、どうしようもできないんで、女の子の力も借りないと。」
25.jpg
100mほど先に、店員と名乗る女性が立っていた。

(男性)
「2人ともやわらかい子なんで。アニキ!もう僕、今やったらひざつきますわ。1時間だけ!」
(女性)
「1時間だけ!」

こうした光景が今年になって北新地で多く見受けられるようになったという。

「客引き禁止区域」があるミナミを歩いてみると…

一方、『客引き禁止区域』に指定されているミナミ。北新地とは違い、客引き行為をすると5万円以下の罰金などが課されることになっている。これまでミナミでは悪質な客引きが問題となっていて、警察が何度も摘発に乗り出している。
28.jpg
新型コロナウイルスの“第3波”で大阪府が非常事態を示す「赤信号」を灯してから初めての金曜日となった12月4日、夜のミナミを取材した。大阪市中央区には飲食店の時短営業が要請され、いつもより人影は少ないように見えるが、客引きの姿はちらほら見受けられる。時刻は午後7時すぎ、早速1人の女性が記者に声をかけてきた。

(女性)「どこか遊びに行くの?お兄さん。」
(記者)「大丈夫です。」
(女性)「大丈夫じゃないです。」
42.jpg
記者が断ろうとしても、女性はしばらくついてきた。

(女性)「飲み屋ないですか?バーやってるねん、今。1時間制の3000円で、お酒もソフトドリンクも氷も使い放題。」
40.jpg
そのわずか1分後には…

(男性)「こんばんは。飲み屋さんお探しでなかったですか?」

店の前ではない路上で次々と声をかけられた。
39.jpg
コロナ禍でも客引きがなくならない実態。大阪市によると、これでもミナミの客引きは新型コロナウイルスの影響で1年前からほぼ半減したという(去年6月:160~200人/今年6月:約100人)。

客引き歴1年半の男性に話を聞いた。

(客引き歴1年半の男性)
「やっぱ一気に減っていったっす。(Q減った客引きはミナミからどこへ?)正直わからないです。売り上げは第1波来た時ぐらいが月20万円。(Q普段は?)月60万円、良い時は月80万円です。これが現実かぁ…みたいな。現実をほんまに見たっすね。」

コロナ禍で様変わりする街の景色。師走の街では激減した客をめぐり、強引な客引きが今も続いている。

最近の記事

バックナンバー