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【特集】"食育"で火花散らす!『給食甲子園』1412チームの頂点目指す"給食の道30年"ベテラン職員の奮闘

2020年12月11日(金)放送

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新型コロナウイルスによる休校期間中は、多くの学校で給食が休止となりました。食材ロスも問題になるなど2020年は受難の1年でしたが、“そんな時だからこそ給食の魅力や意義を伝えたい”と、ある給食センターが『給食の甲子園』で奮闘しました。

「めっちゃおいしい」箸が止まらない給食

取材班が訪れたのは、奈良県の宇陀市立榛原西小学校。この日のメニューは「山菜おこわ」「大和肉鶏の三色揚げ」「うぐいすあんのくるみもち」などで、児童らの箸が止まりません。

(小学6年生の児童)
「野菜がシャキシャキしていておいしかったです。」
「めっちゃおいしいので、毎日おかわりしています。」

この道30年の職員が献立を考案

この給食を作っているのは宇陀市立給食センターです。献立を考案するのは学校栄養職員の辰己明子さんで、今年で30年のベテランです。宇陀市立給食センターでは市内14の幼稚園や小中学校に毎日約2000食分の給食を提供しています。
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(学校栄養職員 辰己明子さん)
「主食・主菜・副菜・汁物を揃えます。バランス良くなるように。いっぱい気を付けてることがあるんやで。ひと月のうちに何個かは新メニューというか具材を変えたり調味料を変えたりすることがあるので、その都度に試作して。」
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例えばメニューには、かぼちゃを葉っぱにかたどった「パンプキンポタージュ」のほか、「宇陀金ごぼう」や「大和まな」など地元の食材を12種類も使った献立もあります。

2006年から開催「全国学校給食甲子園」 コロナ禍の今年は動画審査も

日々、メニュー作りから調理法まで工夫しているという辰己さん。毎年、ある大会に挑戦しています。それが、食育への理解を深めて食材の地産地消を促そうと、2006年から毎年開催されている『全国学校給食甲子園』です。今年の応募数は1412件。新型コロナウイルスによる休校などで学校給食への関心が高まる中での開催です。

(大会を主催するNPO法人21世紀構想研究会 馬場錬成理事長)
「学校給食を休止したために、学校給食の重要性を改めて認識した。良いことではなかったですけれども、新しい課題を乗り越えていくと。」
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宇陀市立給食センターは、過去4回決勝に出場した経験があり、うち2回は準優勝に輝いています。そして今年も決勝の12チームに選ばれました。
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【練習をする辰己明子さん】
「食材それぞれに感謝していただきたいと思います。いただきます…あー最後言われへん。無茶苦茶や…ははは。」

大会への意気込みについて、辰己さんに聞きました。

(辰己明子さん)
「狙うんやったら優勝やけど、どこででもいいから名前を呼んでくれたらうれしいなって思っています。」

大会は例年「食育授業コンテスト」と「調理コンテスト」で競われますが、今年は新型コロナウイルスの影響で調理はせず、給食の写真・作り方の「書類審査」と、オンラインによる「食育授業コンテスト」で審査されます。
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辰己さんらは今年も地元の肉や野菜をふんだんに取り入れていますが、一押しの食材は何かというと…

(辰己明子さん)
「うちもたくさん地域のものを使っているんですけど、今回は『酒粕』に焦点を絞ってやろうかなと。」

意外にも「酒粕」です。酒造りにはきれいな水や空気などが欠かせません。江戸時代から300年余り続く地元の酒蔵の酒粕には、自然や伝統文化を守っていくというメッセージが込められていました。

緊張の収録 児童らも応援に

11月18日、決勝大会で審査される食育授業の収録の日を迎えました。

(辰己明子さん)
「めっちゃ緊張します。うまいこといきますようにと思っています。」

一発勝負ということもあり、練習に余念がない辰己さん。そこに、児童らが様子を見に来ました。

(辰己明子さん)
「頑張るわな、みんなの応援ありがとう!気を付けて帰りや。」

児童らの応援も受け、いよいよ本番です。
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【食育授業の様子】
「これから食育授業を始めます。原材料は、お米・水・麹菌です。」

滑り出しは順調でしたが…

【食育授業の様子】
「この日本酒ですが、豊富を…あっすみません。豊作を喜ぶ秋祭りやお祝いごとのために…」

緊張からか言葉に詰まる辰己さん。それでも、なんとか5分間の食育授業をやり切りました。

(辰己明子さん)
「完璧にできひんからあかんな…。あかんわー。はぁ、みんなごめん。センターのみんなごめん。」

審査の結果は果たして…

決勝大会の審査は12月5日に行われ、新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となりました。地域の食材を生かした強豪たちの食育授業。そして、結果は…
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(司会)
「学校給食甲子園決勝大会、優勝は…青森県外ヶ浜町給食センター。おめでとうございます。」
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宇陀市立給食センターは惜しくも優勝には届きませんでしたが“優秀賞”を受賞しました。今年はコロナ禍で休校が続き、給食にとっても受難と言える1年でした。だからこそ頑張れたと辰己さんらは胸を張ります。
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(辰己明子さん)
「本当にいろんなことがあった1年でしたけれども、みんなで力を合わせてやれたこと、それがすごくありがたいし、うちのセンターやからできたかなと思うので、優秀賞はうれしいです。(Q来年も挑戦したいですか?)はい。毎年、私らも挑戦して、おいしい給食を届け続けたいっていう思いを子どもたちにも届けたいので。また(決勝に)残れるかはどうかはわかりませんが、挑戦は続けていきたいと思います。」

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