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【特集】『鬼滅の刃』ブームに"全集中"!話題の"雷の神社"、"岩を切った"あの場所も...観光地の救世主に

2020年11月10日(火)放送

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コロナ禍にもかかわらず異例の大ヒットを記録している劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」。映画にとどまらず様々なところにブームが飛び火して、今や社会現象となっています。インバウンドが消えた街、そして半世紀近く閑古鳥が鳴いていた山里も、“鬼”で笑っています。

映画大ヒット「鬼滅の刃」 電車も歌舞伎も首相まで“コラボ”続々

コロナ禍に降って湧いた「鬼滅の刃」ブーム。劇場作の観客動員数は公開わずか3週間で1500万人を超え、興行収入は国内では歴代5位となる204億円を記録しました(11月9日発表)。映画「鬼滅の刃 無限列車編」を観た人は…。

(映画を観た人)
「感動する話でずっと涙が止まらなくて。」
「全然知らなかったんですけどね、孫が好きやというので。すごく感銘させられました。」
「3回目です。ストーリーもすごく良いので。」

原作は少年漫画で、物語の舞台は大正時代。鬼に家族を殺された主人公の少年・竈門炭治郎を中心に、人間と鬼との戦いを描いています。友情や絆といった要素に加え、家族が惨殺されるという少年漫画では異例の設定が特徴です。
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上映後、その人気は社会現象に。映画とタイアップしたJR九州のSLには、ファン約1500人が殺到しました。

伝統芸能の歌舞伎さえも鬼滅とコラボです。
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そして、こんなところでも。

(菅義偉首相 衆議院予算委員会 11月2日)
「私も全集中の呼吸で答弁させていただきます。」

国民の冷たい視線が菅首相に“全集中”しました。なにはともあれ、日本全国がまさに空前の鬼滅フィーバーです。

「救世主」伏見稲荷大社のお土産屋に「鬼滅グッズ」 買い物客「孫に禰豆子を」

古都・京都では。

(記者リポート)
「京都の人気観光地・伏見稲荷大社近くの土産物屋に鬼滅の刃グッズがずらりと並んでいます。」

外国人に人気の観光地ランキングで世界一にもなった京都の伏見稲荷大社。インバウンドが消えた今はすっかり“鬼滅”頼りに。
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(土産物店店員)
「一番売れるのは京都限定のキーホルダーです。伏見稲荷の限定であるとか、京都限定の新選組であるとか。」

大正時代の設定のはずが時空を超えて幕末の新選組の格好をしたものや、「鬼滅の刃」のタイトルロゴが入った饅頭など、便乗に“全集中”した商品が並びます。買い物客は…。

(買い物客)
「これはね、孫に。何やったかな…禰豆子、禰豆子。孫はね、こればっかりやね。」

ブームのおかげでコロナ禍で落ちた売り上げは急激に回復したといいます。

(土産物店店員)
「元々このお店、外国人向けのお店なんです。コロナの影響で外国人が誰も来なくなって。社会現象になっているので、流行りに乗るしかない、と。お店にとっては救世主みたいな。」

清水寺の参道にあるひょうたん屋さん「伊之助のお面売れている」

そして、清水寺に続く参道にも、少なくとも10店舗で鬼滅グッズが販売されていました。そのうちのひとつ、ひょうたんなどを取り扱う土産物店「瓢箪屋」。緊急事態宣言下の2020年4月、観光客の姿が無い中でも、店を開けていました。

(瓢箪屋 大井秀民さん 2020年4月)
「少しでも灯をともしといたら、またいつか復活した時にばーと広がると思って。」

あれから7か月。店を訪れると…。

(瓢箪屋 大井秀民さん)
「(鬼滅の刃は)流行っているよ。結構ね、売れている。財布もこの柄は市松模様言うのかな、これもよく売れて、あとはあれで(出している分)で終わりや。(Qお面も良く売れている?)そうやねん。伊之助の。」

「諦めるな」そんなセリフが聞こえてきたのかもしれません。

善逸の必殺技?!SNSで話題になり「聖地」になる神社

一方、思わぬ形で“聖地”になった場所も。奈良県にある「葛木坐火雷神社(かつらきにいますほのいかづちじんじゃ)」です。

(参拝者)
「たまたま調べていたら“雷の神社”があるというので。」
「“善逸の技”と似ている神社の名前。それを見に行きたいなと。」

神社がまつる「火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)」と、作中の登場人物・我妻善逸の必殺技が似ているとSNSで話題となり、連日ファンが押し寄せるようになったのです。

(葛木坐火雷神社 持田照久宮司)
「ただただびっくりしているというか。本当に日本全国、いろんな所から、遠くからも来られる方が多いようで。結構、年配の方はね、“破滅の刃?”“秘密の刃?”とか。『最近有名になっていますけど、何ですのん?』とか。そこから始まることもあるので、結構説明に苦慮しますけども。」

炭治郎のあのシーンに似ている?!半世紀ぶりの観光地復活目論む「柳生の里」

奈良市内には観光地復活にかける場所も。奈良市にある「柳生の里」です。剣豪・柳生石舟斎が一刀両断したと伝わる巨大な石「一刀石」。作品で修行中の主人公・竈門炭治郎が岩を切ったシーンに似ていると、これまたSNSで話題となり、聖地になったようです。

(石の前で写真を撮る鬼滅の刃のファン)
「炭治郎の石だよ。」
「すごいね、はい切って!水の呼吸・壱ノ型!」

(鬼滅の刃のファン)
「炭治郎という主人公が岩を切る所が一番好きです。めっちゃテンション上がっています。」

柳生観光協会は、コスプレを楽しむファンのために着替え場所を用意するなど、「聖地化」を歓迎しています。というのも、実は半世紀ぶりの観光地復活を目論んでいたのです。
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(柳生観光協会 黒田篤史事務局長)
「49年前に『春の坂道』というNHKの大河ドラマをやって、そこから観光客は徐々に減ってきて、つい最近までかなり少なくなっていた。映画が始まって、10月は去年の6倍くらい来られている。アニメも見ましたし漫画も見ましたし。見た瞬間に何かしらPRできるかなとは思いましたね。」

ヒット作との大きな違いは「弱者へのやさしさ」

アニメ文化の専門家は「鬼滅の刃」に今後の社会のありようを変えてほしいと期待しています。

(アニメの社会現象に詳しい大手前大学 谷村要准教授)
「鬼滅の刃自体は、これまでのヒットしてきた物語と1つ本当に大きな違いがあるのは、“弱者へのやさしさ”の部分です。弱者の視点から改めてこの社会を見よう、強者は弱者を守ろうと訴えかけています。多くの人がこれにシンパシーを感じているとわかったわけですから、このシンパシーの部分を今後大事にする社会になってくれたらいいなと考えています。」

一過性のブームに終わらず、社会にそのやさしさが浸透するように「心を燃やせ」。

(11月10日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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