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【特集】前回の住民投票では『"南北"で分かれた賛否』...都構想めぐる"南と北の差"とは?

2020年10月23日(金)放送

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いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は11月1日です。5年前の2015年の住民投票では、僅差ながら賛否が大阪市内の南北のエリアで二分される『南北問題』が浮き彫りとなりました。背景には何があったのでしょうか。

大阪市内で人口が最も多い「平野区」

約19万人が暮らす大阪市平野区。市内で最も人口が多い区で、いわゆる“大票田”です。

(平野区民)
「住みやすいのは住みやすいね、ずっと居るし。お年寄りも多いかな。」
(平野区民)
「イオンもあるし、谷町線もあるし、バスターミナルもあるし。私の近辺、スーパーいっぱいあるんですよ。いやぁいいところに来たなと思って。」

そして特徴的なのが…

(平野区民)
「大阪の人間やから、東京のマネするのが嫌い。僕らにとって何のメリットがあるのか、具体的に見えてこないもん。」
(平野区民)
「ずっと反対、私はね。今のままでいいと思っている。しんどいやん、変わってしまったら。」
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前回の住民投票で賛成・反対どちらの票数が多かったかを区ごとに見てみると、北側に賛成が固まっている一方、平野区がある南側は反対一色となっています。

高齢化が進む地区

20年近く平野区の町内会で会長を務める上野健一さん(83)。上野さんらの町内会の地区は、市営住宅だけで構成されていて、2000人近くが住んでいます。平均年齢は57歳。高齢化率は48.5%にも及び、年金生活の人が多いと話します。

団地内では、補助金など利用して、健康器具などを揃えた施設「健康の館」を10年前から運営しています。いわば、住民の憩いの場です。(10月23日現在は新型コロナウイルスの影響で休館中)

(長吉六反東地域・町内会会長 上野健一さん)
「高齢化になっていったらね、人と人が会って顔を見ながら話をするというのが、今の若い人はリモートとかいうけど、それじゃ本当に伝わらない。やっぱり顔を合わしてこそ意味がある。」
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さらに、4年前に廃校となった小学校・(旧)長吉六反小学校には、区が非常時に備え、水や・レトルト食品・車いすなど38種もの備蓄品を保管しています。高齢者が多い地区ゆえの態勢です。ですが、特別区になると、皮肉にも『ニア・イズ・ベター』から逆行するのではと懸念しています。

(上野健一さん)
「今は平野区だけの人が動いてくれるからいいけど、(特別区になって)大きくなれば絶対不安やわな。その地域に詳しい人が区長になればいいで。全然違うところの人が来て『そんなん知りませんわ』と言ったら終わりやん。」

前回の住民投票で反対の票が上回った13区のうち12区で65歳以上の高齢者の割合が25%を超えていました。平野区も例外ではなく、反対が1万票以上賛成を上回りました。

人口が増加する「北区」

一方、前回の住民投票で賛成が上回った大阪市北区。梅田スカイビルのすぐ隣の大淀の地域は、駅からも遠く利便性が悪いと言われていましたが、今では高層マンションが立ち並ぶエリアとなっています。この10年で人口は2万7000人ほど増加し、高齢者の割合は18.7%と南側とは年齢層が大きく異なります。また賛成が多いのは街の発展を実感していることが関係しているようです。街の人に話を聞くと…。

「賛成派かな。いい方向に変わるだろうなというのは周りを見ていても思う。」
「(Q人は増えましたか?)増えたね。梅田はね、貨物駅だった、昔は。」

かつて貨物駅だったJR大阪駅の北側・うめきたエリア。2013年にグランフロント大阪がオープンし、現在はそのすぐ隣で、うめきた2期の工事が進んでいます。

「若い人にも関心を持ってもらいたい」飲食店店主

北区の中崎町で3年前からバー「UVILLAGE」を営む、オーナーの森悠汰さん(23)。前回の住民投票があった5年前に神奈川県から大阪府に移り住みました。改革志向で、様々な分野において変化があったほうがいいと考えています。

(「UVILLAGE」オーナー 森悠汰さん)
「(大阪は)日本で2番目の都会だけど、実はすごくローカルでビジネスチャンスもある面白い地域だと思うので、良い感じに発展したらいいと思います。変わっていった方が面白いかなというのは思いますね。若者の政治参画が頻繁になっていって、その意見として例えばインバウンドこうしてほしいという意見が政策として反映されることや、教育実態こうしてほしいとか、変化が明確に表れるような政策が出ていったらいいなと思います。」

森さん自身は住民投票に高い関心を寄せているものの、気になっているのは若者の投票率の低さです。

前回の住民投票では、30代以上は全て50%を上回る投票率でしたが、20代だけは45%で半分以上の人が投票に行きませんでした。

森さんは若い人にも関心を持ってもらいたいと、来店した客には住民投票について積極的に問いかけています。

(森さん)「投票するなら賛成?」
  (客)「賛成も反対も理解していない。」
  (客)「深くまで知らない。」

11月1日の住民投票では、賛否にかかわらず、投票した人にはハイボールが飲み放題になるキャンペーンを行う予定だといいます。

(「UVILLAGE」オーナー 森悠汰さん)
「(投票に)若い子が行っていたら(前回の結果は)変わっていたんじゃないのと。僕らの周りでも行かない子が多かったんですよね。変わってほしいけどどっちでもいいから行かないという子が多かったので、(投票に)自分が行かないと変わらないという、いいきっかけになったと思う。」

南北で街のカラーは違いますが、それぞれの決断はいかに。投票日が近付いています。

(10月23日放送 MBSテレビ「Newsミント!」内『特集』より)

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